研究課題/領域番号 |
15H06130
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮本 辰也 東京大学, 新領域創成科学研究科, 助教 (40755724)
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研究期間 (年度) |
2015-08-28 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 光物性 / 光誘起相転移 / 超高速現象 / モット絶縁体 |
研究実績の概要 |
強相関系物質では、光誘起絶縁体―金属転移をはじめとして高効率・超高速の光誘起相転移現象が見出されており、将来の光スイッチングデバイスへの応用が期待されている。学術的にも、光物性や非平衡物理の新しいトピックスとして、近年盛んに研究されている。しかし、通常汎用的に使われている100fsクラスのレーザーを用いた過渡分光では光誘起相転移現象において最も重要な光励起直後の電子系の変化を捉えることはできず、より高い時間分解能の過渡分光測定が求められている。本研究では、非同軸オプティカルパラメトリックアンプ(NOPA)を自作して、それを利用したポンプ―プローブ分光を行うことで、強相関系の光誘起相転移における電子ダイナミクスを解明することを目的とした。 自作したNOPAのシグナル光のチャープをチャープミラー対と石英板を利用して補正することで、7fsの時間幅を持つ可視超短パルス光を得ることに成功した。このパルス光を利用した時間分解能10 fsのポンプ―プローブ分光を行うことによって、二次元モット絶縁体である銅酸化物Nd2CuO4の光キャリアダイナミクスの初期過程を調べた。 その結果、約18fsの時間スケールで光キャリアが磁気ポーラロンへと変化することが明らかとなった。また、反射率変化には、マグノンに対応するようなコヒーレント振動が観測された。これは、光キャリアの緩和にはマグノンが重要な役割を果たしていることを意味する。さらに、励起光子密度を増大させると金属状態が生成するが、その緩和時間が10fs~40fsであることが分かった。励起光子密度を大きくすると緩和時間が速くなることから、金属状態の緩和はオージェ再結合によるものであると結論づけた。このように、10fsのポンプ―プローブ分光を行うことで、二次元モット絶縁体の光キャリアダイナミクスの初期過程を明らかにしたことが、本研究の成果である。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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