ヒストンバリアントH2A.Bのヒストン自己交換反応による精子核形成機構解析

• 研究課題/領域番号: 15H06691
• 研究種目: 研究活動スタート支援
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: ゲノム生物学
• 研究機関: 早稲田大学
• 研究代表者: 有村 泰宏 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (80754697)
• 研究期間 (年度): 2015-08-28 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円); 2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: クロマチン / エピジェネティクス / ヌクレオソーム / ヒストン / H2A.B / ヒストンバリアント / ゲノム

研究成果の概要

本課題の目的は、精巣特異的に発現するヒストンバリアントH2A.Bのヒストン自己交換反応のメカニズムと生物学的意義を解明することである。研究代表者は、H2A.Bを含むヌクレオソーム中のヒストンH2A.B-H2B複合体が、自発的に他のヒストン複合体と置き換わる “ヒストン自己交換反応”を発見していた。本課題では、生化学的、細胞生物学的および構造生物学的解析を進めた。生化学的解析によって、ヒストン交換反応を担うドメインを同定した。続けて、このドメインが細胞内で果たす役割を解析した。さらに、X線結晶構造解析、X線小角散乱解析を推進し、ヒストン交換反応の中間体の構造情報を得た。

研究成果

• [雑誌論文] Polymorphism of apyrimidinic DNA structures in the nucleosome. (2017)
  • 著者名/発表者名: Osakabe, A., Arimura, Y., Matsumoto, S., Horikoshi, N., Sugasawa, K., Kurumizaka, H.
  • 雑誌名: Scientific Reports 巻: 7 号: 1 ページ: 41783-41783
  • DOI: 10.1038/srep41783
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Crystal structures of heterotypic nucleosomes containing histones H2A.Z and H2A (2016)
  • 著者名/発表者名: Horikoshi N, Arimura Y, Taguchi H, Kurumizaka H.
  • 雑誌名: Open Biol. 巻: 6 号: 6 ページ: 160127-160127
  • DOI: 10.1098/rsob.160127
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Influence of DNA methylation on positioning and DNA flexibility of nucleosomes with pericentric satellite DNA. (2015)
  • 著者名/発表者名: Osakabe A, Adachi F, Arimura Y, Maehara K, Ohkawa Y, Kurumizaka H.
  • 雑誌名: Open Biol. 巻: 5 号: 10 ページ: 150128-150128
  • DOI: 10.1098/rsob.150128
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [学会発表] ヌクレオソームが転写因子p53の結合に与える影響の生化学的解析 (2017)
  • 著者名/発表者名: 有村泰宏、西村正宏、胡桃坂仁志
  • 学会等名: 第34回染色体ワークショップ・第15回核ダイナミクス研究会
  • 発表場所: かずさアカデミアホール
• [学会発表] ヒストンバリアントをヘテロに含むヌクレオソームの試験管内再構成 (2016)
  • 著者名/発表者名: 有村泰宏、堀越直樹、胡桃坂仁志
  • 学会等名: 「細胞を創る」研究会 9.0
  • 発表場所: 早稲田大学 国際会議場 井深大記念ホール
  • 年月日: 2016-11-21
• [学会発表] Cancer-associated histone mutations affect the structure and stability of the nucleosome (2016)
  • 著者名/発表者名: Yasuhiro Arimura, Mamiko Noda, Risa Fujita, Masae Ikura, Masaaki Sugiyama, Hiroshi Kimura, Tsuyoshi Ikura, and Hitoshi Kurumizaka,
  • 学会等名: the 4th Cold Spring Harbor Asia conference on Chromatin, Epigenetics and Transcription
  • 発表場所: Suzhou, China
  • 年月日: 2016-05-09
  • 国際学会
• [学会発表] がんゲノムデータベースより見出されたヒストン点変異がヌクレオソーム構造および細胞に及ぼす影響の解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 有村泰宏、野田真美子、藤田理紗、井倉正枝、杉山正明、木村宏、井倉毅、胡桃坂仁志
  • 学会等名: 第33回染色体ワークショップ、第14回核ダイナミクス研究会
  • 発表場所: 松島
  • 年月日: 2016-01-12
• [学会発表] ヒストンバリアントH2A.Bは、ヌクレオソーム中で自らを他のH2Aバリアントと置き換える (2015)
  • 著者名/発表者名: 有村泰宏、矢島成人、白山一義、野田真美子、藤田理紗、胡桃坂仁志
  • 学会等名: 第38回日本分子生物学会、第88回日本生化学会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-11-30
• [図書] Annual Review 呼吸器 2016（担当：「ヒストンH2Aバリアントによる細胞機能制御」） (2016)
  • 著者名/発表者名: 編：永井厚志、巽浩一郎、桑野和善、高橋和久（担当箇所：堀越直樹、有村泰宏、胡桃坂仁志）
  • 総ページ数: 233
  • 出版者: 中外医学社