看護師がマスクを装着して話す際の声の聴き取りづらさを緩和するために、マスク装着時と非装着時で音声の同調傾向の発生に違いが生じるかを検討した。実験参加者は10組20名であった。2者による自由対話は5分間で、マスク装着群と非装着群をクロスオーバー法で比較した。会話を録音し、Pearsonの積率相関係数を同調傾向の指標として、音量と基本周波数について分析を行った。5分間の会話を30秒毎の10区間に分割して比較にした。その結果、音量においては同調傾向は見られなかったが、基本周波数ではマスク装着時に同調傾向が強く表れた。
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