口腔細菌が引き起こす糖尿病性腎症の発症機序とその予防に関するスタートアップ研究

• 研究課題/領域番号: 15H06802
• 研究種目: 研究活動スタート支援
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 社会系歯学
• 研究機関: 福岡歯科大学
• 研究代表者: 高田 俊輔 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 医員 (10757826)
• 研究期間 (年度): 2015-08-28 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円); 2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 糖尿病 / 腎症 / Porphyromonas gingivalis / lipopolysaccharide / toll-like receptor / 糖尿病性腎症 / 糖尿病マウス / 歯周病 / 糸球体硬化 / 終末糖化産物 / 1型コラーゲン / ストレプトゾトシン / １型糖尿病

研究成果の概要

糖尿病の体内環境にある腎糸球体がtoll-like receptor (TLR)を発現すること、歯周病原菌物質を定期的投与した糖尿病マウスが腎症になること、健康マウスは投与しても腎症にならないことを見出しました。TLRは主に白血球が発現して免疫を担う分子で、細菌を認識して炎症を起こします。血管は通常は発現しません。重い歯周病では菌が歯磨きで容易に血中に入るため、血中に入った菌が腎に辿り着き、糖尿病の糸球体が発現するTLRと結合して腎症が起こることが考えられました。従って、糖尿病の方が歯周病を治療・予防することは、腎症を予防するのに大変重要であると結論されました。

研究成果

• [雑誌論文] Effects of TLR4 blocking on diabetic nephropathy promoted by the Porphyromonas gingivalis lipopolysaccharide. (2017)
  • 著者名/発表者名: Kajiwara, K., Takata S., To, T., Takara, K., Hatakeyama, Y., Tamaoki, S., Darveau, R., Ishikawa, I., Sawa, Y.
  • 雑誌名: Diabetology & Metabolic Syndrome 巻: 印刷中
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [学会発表] The cytokine inductions in glomerular endothelial cells with Porphyromonas gingivalis lipopolysaccharide yhrough TLR2. (2016)
  • 著者名/発表者名: Takata, S., Kajiwara, K., Hatakeyama, Y., Ishikawa, H., Sawa, Y.
  • 学会等名: 94th International Association of Dental Research
  • 発表場所: Seoul
  • 年月日: 2016-06-24
  • 国際学会
• [学会発表] The cytokine inductions in glomerular endothelial cells with Porphyromonas gingivalis lipopolysaccharide through TLR2 (2016)
  • 著者名/発表者名: Takata S, Kajiwara K, Hatakeyama Y, Ishikawa H, Sawa Y.
  • 学会等名: International Association of Dental Research
  • 発表場所: Seoul
  • 年月日: 2016-06-22
  • 国際学会
• [学会発表] Porphyromonas gingivalis lipopolysaccharide promote diabetic nephropathy through TLR2 (2016)
  • 著者名/発表者名: Kajiwara K, Takata S, Hatakeyama Y, Ishikawa H, Sawa Y.
  • 学会等名: International Association of Dental Research
  • 発表場所: Seoul
  • 年月日: 2016-06-22
  • 国際学会