本研究の目的は、ミャンマーの大都市に潜む貧困発生やメカニズムを明らかにした上で、ヤンゴン市のスラム街における貧困及び社会経済状況の変化を経済的・社会的側面から明らかにし、貧困緩和策を提案することである。まず、大都市の貧困発生の構造分析を三つの時代に分けて検討し、貧困者が集中しているヤンゴン市郊外部に位置するラインタヤ区で第二回貧困調査を実施した。次に、2010年に実施した第一回貧困調査と比較して、ラインタヤ区の調査世帯の貧困及び社会経済状況の実態と変化について分析し、有効的な施策を考察した。調査結果として、貧困世帯の特徴や社会経済状況の変化、求められている対策等が明らかになった。
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