研究実績の概要 |
生後1日目のTau-GFPマウスのラセン神経節をトリプシンで単細胞化してFACSによる細胞選別を行い、FACSの妥当性を確認した。Tau-GFP陽性細胞とTau-GFP陰性細胞からRNAを抽出し、RT-PCRを行った。Tau-GFP陽性細胞は既知の神経マーカーbeta-III tubulin, MAP2が陽性、ラセン神経節の神経細胞に陽性とされる転写因子GATA3陽性、typeII ラセン神経節マーカーperipherin陽性であった。また、Tau-GFP陰性細胞はSox2陽性、神経堤由来細胞マーカーSox10陽性、fibroblastマーカーfibronectin陽性であった。またシュワン細胞特異的マーカーのp75はTau-GFP陽性細胞とTau-GFP陰性細胞双方に発現しており、p75はシュワン細胞のみならず神経細胞にも発現を認めたと考えられた。また、幹細胞マーカーのSox2は生後のラセン神経節の神経細胞には発現を認めないことを確認し、生後のラセン神経節の神経細胞が自発的に再生しない理由の一つと考えられた。 神経堤由来細胞マーカーSox10のレポーターマウスSox10-IRES-Venusマウスの内耳における組織評価を行うべく、実験材料を準備した。胎生10.5, 12,75, 13,5, 15, 17, 生後1, 6, 14日目の内耳の凍結組織切片を作成し、Sox10, Sox2, beta III tubulin, peripherin, GATA3による免疫組織化学を行い、共焦点顕微鏡で画像取得を予定している。
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