研究課題/領域番号 |
15J00653
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
新川 拓哉 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 意識 / 意識研究 / 幻覚 / 想像 / 素朴実在論 / 知覚経験 / 現象学 / 現象的意識 / 内観 |
研究実績の概要 |
平成29年度における本研究の主な成果は次のA, Bのカテゴリーに分けられる。これらの研究成果は、どちらも心の現象的特性を解明するために重要である。 (A) 私は幻覚は一種の想像経験として考えられると論じた。この説の問題は二つある。(1)哲学者が考慮する「完全な幻覚」は日常的な想像経験と似ていないので、そうした幻覚を想像と考えることに正当化を与えなければならない。(2)ふつうの想像はまったく真正な知覚と似ていないが、この立場によると「完全な幻覚」と同一視される想像は真正な知覚と区別できないほど似ていることになる。したがって、これらを整合的に説明する想像の理論を構築しなければならない。私は、(1)に対して神経科学の知見を援用しながらそうした正当化が与えられると論じた。(2)に対して、想像の表象説的な理論がそうした説明的制約を満たすと論じた。 (B) 現象的意識についての問いの体系的分析:さまざまな現象的意識の理論が提案されてきたが、それらが同じ問いを扱っているのか、そうした論争が本当にかみ合っているのかは明らかでない。そこで私は、意識についての問いについての体系的で包括的なマップを構築した。そのマップによれば、意識についての問いは以下の五種類に区分することができる。すなわち、(1) 現象学的問い(意識はどういうあり方をしているのか)、(2) 存在論的問い(意識はどのように存在しているのか)、(3) 認識論的問い(どうやって意識について知ることができるのか)、(4) 形成論的問い(意識のあり方は何によって決まっているのか)、(5) 価値論的問い(意識をもつことにはどのような価値があるのか)の五つである。このように問いを整理し、これまでに論じられてきた意識をめぐる哲学的問題や理論がどの問いに関連しているのかを明らかにすることにより、意識研究を効率よく進めることが可能になると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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