研究課題
特別研究員奨励費
・今年度の研究目的FeSeにCsとNH3をインターカレートしたCs0.4(NH3)yFeSeにおいて、圧力を印加するにつれd値とTcが減少することが報告された。7 GPaまでの圧力印加で、d値が0.81 nmから0.75 nmまで減少し、Tcは31 Kから14 Kまで減少している。しかし、圧力を20 GPaまで印加すると従来のFeSe系超伝導体とは異なる電子状態に変化し、Tc = 48 Kを持つ新たな超伝導相が出現することも報告されている。そこで、FeSeにLiとエチレンジアミン(EDA) C2H8N2をインターカレートしたFeSe系インターカレーション超伝導体Lix(C2H8N2)yFe2-zSe2へ圧力を印加し、Tcの圧力依存性を調べた。・今年度の研究結果Lix(C2H8N2)yFe2-zSe2へ静水圧を印加し、電気抵抗の温度依存性を測定した。圧力はダイヤモンドアンビルセルを用いて印加した。その結果、7 GPaまで圧力を印加してもTcは45 K近傍から変化しないことが分かった。また、Lix(C2H8N2)yFe2-zSe2のd値の収縮率が先行研究で報告されているCs0.4(NH3)yFeSeのd値の収縮率と同じだと仮定すると、圧力印加後のLix(C2H8N2)yFe2-zSe2のd値は、1.04 nmから0.96 nm程度に減少していると推察された。昨年度までの研究結果からFeSe系超伝導体は、d < 0.9 nmにおいてはd値の伸長に伴いTcは上昇し、d > 0.9 nmにおいてはd値によらずTcは一定になることがわかっている。Lix(C2H8N2)yFe2-zSe2とCs0.4(NH3)yFeSeのTcの圧力依存性はFeSe系超伝導体のTcとd値の関係を支持する結果となった。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
Journal of Physical Society of Japan
巻: 85 号: 10 ページ: 103702-103702
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巻: 85 号: 10 ページ: 104701-104701
10.7566/jpsj.85.104701
Jounal of the Physical Society of Japan
巻: 85 号: 1 ページ: 013702-013702
10.7566/jpsj.85.013702
210000133787
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