研究課題
特別研究員奨励費
今年度の4月から7月にかけては、拡張された量子色力学にも登場するカイラルフェルミオンの、非摂動的定式化の研究を中心に行った。8月以降は、昨年度に引き続きグラディエントフローと繰り込み群の関係や、従来の繰り込み群方程式に変わる、新しい繰り込み群方程式の考案を中心に行った。カイラルフェルミオンの非摂動的定式化についての研究は、主に大阪大学助教の深谷氏、教授の大野木氏、学生の山本氏と共同で、高次元のドメインウォールフェルミオンを使った定式化を試みた。その結果、我々の住む4次元に余剰次元2次元を追加した、6次元のドメインウォールフェルミオンが有効であるということを発見した。この研究結果を「Six-dimensional reguralization of chiral gauge theories on a lattice II」というタイトルで2016年7月に国際会議「The 34th International Symposium on Lattice Field Theory (Lattice 2016)」において口頭発表した。またこの結果に基づいた論文「Six-dimensional reguralization of chiral gauge theories」が雑誌PTEPに掲載されることが2017年1月に決定した。グラディエントフローと繰り込み群の関係の研究は大阪大学の菊地氏と共同で、グラディエントフローのアイデアを適用した繰り込み群方程式の定式化を研究した。この研究に基づく内容について、「Changes of variables and the renormalization group」というタイトルで国際会議「International workshop on "Theoretical Particle Physics 2016」で口頭発表した。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件)
Progress of Theoretical and Experimental Physics
巻: 2017 号: 3
10.1093/ptep/ptx017
巻: 103B05 号: 10 ページ: 1-20
10.1093/ptep/ptv142