研究課題/領域番号 |
15J01338
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
磯野 優介 京都大学, 数理解析研究所, 特定助教
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2015年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | フォンノイマン環 / 冨田・竹崎理論 / Cartan部分環 / 基本群 / full factor / von Neumann algebra / type III factor / free group |
研究実績の概要 |
私はIII型というクラスのフォンノイマン環について研究している.III型フォンノイマン環は物理学で現れる自然なクラスの環であるが,その構造は極めて難解で,研究には多くの技術的困難が伴う. 今年度は,自由量子群と呼ばれる量子群から作られるIII型フォンノイマン環について研究した.この量子群は,自由群に近い性質を持っており,非従順な量子群の最も重要な例とされている.私は今年度の研究で,自由量子群フォンノイマン環と任意のフォンノイマン環のテンソル積がCartan部分環を持たない事を示した.これは要するに,このテンソル積が群作用からは得られない,という事を意味する構造定理である.このような性質を満たすIII型フォンノイマン環の例はあまり知られていない. 次に,III型フォンノイマン環とは直接関係ないが,基本群と呼ばれるフォンノイマン環の不変量について研究した.特に,どのような群が基本群として実現されるかという基本的な問題に着目した.これはMurrayとvon Neumannにより言及された古い問題である.私は今年度の研究で,そのようなクラスの群が満たす二つの一般的な性質を示した.具体的には積と共通部分で閉じる,すなわち,もしGとHが基本群として実現されていれば,GHと,GとHの共通部分はやはり基本群で実現される事を示した.これは(自明なものを除くと)初めて示された,このクラスが満たす一般的な性質である.証明には,テンソル積とその基本群に対する具体例の研究が本質的に役立った.
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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