研究課題
特別研究員奨励費
研究計画では、オクトパミン(OA)ニューロンとドーパミン(DA)ニューロンがそれぞれ、報酬学習と忌避学習時に予測誤差を伝達するとの仮定を立て、3つの実験計画を立案した。実験1: 罰学習におけるDAニューロンの機能解析については、順調に進行した。昨年度までの実験結果をとりまとめ、報酬学習と同様に、匂いと忌避刺激の連合学習に対してブロッキングおよびオートブロッキング現象が起こることを確認した。結果、昆虫の忌避学習が予測誤差に基づくことが確認できた。これらの研究内容をまとめ、査読付き国際誌へ論文を投稿した。さらに、これまでの研究内容をまとめた総説を査読付き国際誌へと準備中である。実験2: 脳内OAニューロンの同定 および 実験3: 学習時におけるOAニューロンおよびDAニューロンの電気生理学的解析 については進捗が見られたものの、期待された成果は得られなかった。昆虫の記憶関連領域であるキノコ体にオクトパミンニューロンが投射していることを昨年度、確認した。先行研究からドーパミンニューロンがキノコ体の投射することは報告があったため、これらニューロンを活動記録の標的細胞として有力な候補とした。キノコ体から各ニューロンの活動記録を試みたものの、十分な成果は得られなかった。最後に、研究計画を発展させて、overexpectation と呼ばれる学習現象の解析を行った。予測誤差に基づく学習理論の予測とよく一致する成果を得た。これは予測誤差に基づく学習理論のさらなる懸賞の足掛かりとなることが期待される。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 3件) 備考 (1件)
Scientific Reports
巻: 7 号: 1 ページ: 14694-14694
10.1038/s41598-017-14473-y
120006370603
巻: 6 号: 1
10.1038/srep29696
https://academist-cf.com/journal/?p=6298