研究課題/領域番号 |
15J01467
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
波部 雄一郎 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | プトレマイオス朝 / ギュムナシオン / ヘレニズム王権 / エフェボイ / ポリテウマ / ネオイ / 軍隊 / ヘレニズム王朝祭祀 / エジプト |
研究実績の概要 |
当該研究最終年度の2017年度は、以下の3点について研究を行なった。 1.ギリシア都市のギュムナシオンへのプトレマイオス朝の関与について、小アジアのミレトスとハリカルナッソスの2つの都市を事例として碑文史料を考察した。ハリカルナッソスについては、プトレマイオス2世が同市に宛てたギュムナシオン再建に関する書簡を検討し、ミレトスついては、プトレマイオス2世が同市に同盟・友好関係の継続を求めた書簡とそれに対する同市の決議を検討した。これらの事例の検討から、プトレマイオス朝がギュムナシオンを利用する青年市民層や市民となる訓練を行うエフェボイという少年たちを将来の都市支配層として重視していたことを指摘し、ギュムナシオンの建設費用や運営費の施与を通して、都市との関係を構築していたことを明らかにした。 2.後期プトレマイオス朝のエジプト支配におけるギュムナシオンの位置づけについて、プトレマイオス朝の軍制との関わりから考察した。特にエジプト駐留軍の兵士らが民族ごとに結成したアソシエーションであるポリテウマについて、そのメンバーや活動を検討した。その結果、彼らが王朝から宗教祭祀の自由を認められ、エジプト各地のギュムナシオンを活動の拠点としていたことを指摘した。王朝からアソシエーションの結成を認められた兵士たちがギュムナシオンを拠点としていたことから、プトレマイオス朝のエジプト支配においてギュムナシオンが地域社会の支配の中心となっていたことを明らかにした。 3.以上の研究成果と2015、2016年度の研究成果をまとめ、プトレマイオス朝がギュムナシオンを王国各地の支配の拠点とし、その主な利用者である青年らの育成を重視し、彼らを現地の治安維持や王朝の支配強化に活用していたと結論づけた。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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