研究課題
特別研究員奨励費
私の研究対象はゲージ・重力対応である。 ゲージ・重力対応とは場の理論とAdS重力理論の間の双対性のことである。この対応は理論物理学においてよく調べられている研究対象の一つである。私がゲージ・重力対応を研究する1つの動機は共形場理論の中の共形対称性だけから決定できる物理量を、AdS時空の幾何学を用いて構成する方法への興味である。一般的に、ゲージ・重力対応を厳密に証明することは理論のスペクトラムが複雑であるから困難である。しかし、共形ブロックなどの共形対称性だけから決まる量は、共形対称性とAdS時空の対称性を用いることによってゲージ・重力対応を確かめることができる。私はこのゲージ・重力対応を厳密に理解し、共形ブロックなどの共形対称性だけから決まる量をAdS時空の幾何学を用いて構成する方法の開発に興味がある。そこで、平成28年度は対称トレースレス表現の外場が1つある場合の測地Witten図と共形ブロックとの対応を調べた。共形ブロックは共形場理論における基本的な量であり、共形ブロックの形は共形対称性だけから決定できる。最近、測地Witten図が共形ブロックの重力双対として提案されている。我々は対称トレースレス表現の外場が1つある場合の測地Witten図の散乱振幅を構成し、我々の構成が共形ブロックの知られている公式と一致していることを示した。我々のアプローチはノンゼロのスピンを持つ場を含む共形ブロックの知られていない表式の発見に役立つ。この研究は玉岡幸太郎氏との共同研究である。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 7件)
Progress of Theoretical and Experimental Physics
巻: 印刷中
Journal of High Energy Physics
巻: 08 号: 8 ページ: 136-136
10.1007/jhep08(2015)136
巻: 1508 号: 8 ページ: 1351-28
10.1007/jhep08(2015)135