研究課題
特別研究員奨励費
1.繰返し単純せん断実験実験には幅700mm、奥行き300mm、高さ550mmのせん断土槽を用いた。地盤材料には珪砂を使用し、相対密度を20、45、65、85%に変化させて模型管を埋戻し、最大せん断ひずみ5%、周波数0.25Hz の正弦波を30サイクル与えた。模型管は、更生管単独および更生管外周に損傷レベルの異なる5種類の既設管を配置した。実験結果から、鉛直水平方向のたわみ量よりも斜め方向のたわみ量が卓越することが確認された。また、既設管を配置したケースでは地盤の密度と既設管の損傷状態によって、更生管のたわみ量の抑制効果は、大きく3つに分類されることが明らかとなった。2.個別要素法(DEM)解析実験結果をより詳細に検討するために2次元DEM解析を実施した。模型管モデルは、多角形要素を用いて32角形トラス構造によりモデル化した。地盤モデルは平均粒径4mm、均等係数1.52の円要素(土粒子)が間隙比0.216となるように配置した。地盤のパラメータは、DEM解析において地盤のせん断ひずみ0~5%までに対するVU管のたわみ量が、実験結果に合致するように試行錯誤の上、パラメータを決定し、実験と同条件で解析を実施した。解析結果から、地盤のせん断変形時に、管頂を0°とした場合、更生管の90~135°および,270~315°の範囲に圧縮力が集中することが明らかとなった。この結果から、既設管の斜交方向に亀裂がない場合、地盤のせん断変形時に生じる土圧に対して、既設管が抵抗するが、斜交方向に亀裂がある場合、亀裂位置で応力集中が生じると考えられる。また、実験および解析結果から、既設管の損傷レベルを考慮した、地盤のせん断変形に対する更生管のたわみ量の予測式を提案し、精度よく予測できることが確認された。以上の結果から、損傷した既設管が更生管の埋設挙動に与える影響を明らかにした。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件)
農業農村工学会論文集
巻: No.302 ページ: 113-120
130005142432
Transportation Infrastructure Geotechnology
巻: - 号: 2 ページ: 1-14
10.1007/s40515-016-0030-6
巻: 受理(査読終了)
土木学会論文集A2分冊(応用力学)
巻: Vol. 71, No. 2 ページ: 869-877
130005128882