研究課題
特別研究員奨励費
ミリ波サブミリ波におけるsub-mJy源の主な構成要素と予測されている、一般的な星形成銀河の星間物質の性質を調べた。また銀河の化学進化モデルと比較することで、銀河へのガスの流入率・銀河からの流出率に制限を与えた。星形成・ガスの流入・流出を考慮した銀河の化学進化モデルを用いて、昨年度明らかにした、赤方偏移(z)1.4(約90億年前)にある一般的な星形成銀河の分子ガスの性質(星質量・金属量・ガスの割合の間の関係)を再現し、流入率・流出率に制限を与えた。解析の結果、ガスの流入率は星形成率の1.69倍、流出率は星形成率の0.36倍となり、流入率は星形成率と流出率の和におおよそ等しく、流入してきたガスを星形成と流出でほぼ消費しながら進化していることが分かった。以上の研究については査読論文として出版することができ、国際学会においても口頭発表に選出された。並行して行っていた、野辺山45m電波望遠鏡とハーシェル宇宙望遠鏡を用いたz~1.4にある一般的な星形成銀河のガス・ダスト質量比についての論文も出版することができた。本研究によってz~1.4にある一般的な星形成銀河は同じ金属量を持つ銀河であってもガス・ダスト質量比は非常に大きい分散があることが分かった。これまで明らかにしてきたz~1.4の分子ガスの性質が赤方偏移とともにどのように変化していくのか調べるため、z=0.1-0.2(約10-20億年前)にある一般的な星形成銀河の分子ガス(CO(J=1-0))観測を野辺山45m電波望遠鏡に提案し、観測を行った。現在、論文執筆に向け、詳細な解析を進めているところである。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 3件、 査読あり 5件、 謝辞記載あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 7件、 招待講演 3件)
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