研究課題/領域番号 |
15J03025
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(実験)
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岡 直哉 神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2017-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2016年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | アクシオン / 液体キセノン / 余剰次元 / XMASS / 暗黒物質 |
研究実績の概要 |
平成28年度は、XMASSのデータを用いて、太陽起源のカルツァ=クライン・アクシオン (KKアクシオン) 探索を季節変動解析によって行った。探索の結果、有意な信号は見つからず、太陽起源KKアクシオンの存在に対し初めての実験的制限を与えられる見込みである。 アクシオンは強いCP問題と呼ばれる未解決問題を解決するために提唱された未発見の素粒子である。一方で、大きな余剰次元と呼ばれる模型がゲージ階層性問題の解決のために提唱されている。ゲージ階層性問題とは、重力のエネルギースケールが他の力のスケール(電弱スケール)よりも圧倒的に大きいという問題である。大きな余剰次元模型では重力が余剰次元中を伝播するが、アクシオンが余剰次元中を伝播する可能性も議論されている。 アクシオンが余剰次元中を伝播すると、重力の場合と同様、アクシオンを導入するときに必要となるエネルギースケールが電弱スケールよりも非常に大きいことを説明できる。この場合、通常のアクシオンよりも質量の大きいKKアクシオンが観測されるはずである。さらに、通常のアクシオンと同様、KKアクシオンも太陽などの恒星中で生成されると考えられる。太陽でつくられたKKアクシオンのうち、運動量の小さいものは太陽の重力によってトラップされ、その崩壊が地球上の検出器で観測されることが期待される。 本研究では、XMASSの低閾値、大容量、低バックグラウンド、長期安定運転などの特長を活かし、季節変動という独自の方法で太陽KKアクシオンが探索可能であることを示した。探索の結果、有意な季節変動は観測されず、太陽起源KKアクシオンに初めて実験的な制限を与えた。現在この結果を論文にまとめており、平成29年度の早い時期に出版予定である。さらにこの内容を基に学位論文を執筆し、来年度以降、学位を取得する予定である。
|
現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|