研究課題
特別研究員奨励費
1.テネイシン-Cによる脈絡膜血管新生促進作用の検討(In vitroアッセイ):網膜下の血管である脈絡膜血管を想定してヒト微小血管内皮細胞を用いた実験を行った。リコンビナントテネイシン-C刺激によりヒト微小血管内皮細胞を刺激したところ細胞増殖、接着、遊走、管腔形成能がすべて促進した。また、テネイシン-C産生細胞である網膜色素上皮(RPE)細胞をリコンビナントテネイシン-Cで刺激したところ、細胞増殖能は促進したが、細胞接着能は抑制した。2.integrin阻害剤によるテネイシン-C依存性脈絡膜血管新生の抑制効果の検討(In vitroアッセイ):integrinαVβ3阻害剤であるCilengitideを用いてテネイシン-C依存性血管新生の抑制実験を行った。リコンビナントテネイシン-C刺激により促進した細胞増殖、接着、遊走、管腔形成能はCilengitideにより阻害された。3.テネイシン-C siRNAによるテネイシン-C依存性脈絡膜血管新生の抑制効果の検討(In vitroアッセイ):RPE細胞が産生したテネイシン-Cが直接血管内皮細胞に作用し血管新生を促進するかを検討するために、RPE細胞の培養上清を用いて検討を行った。まず、RPE細胞にテネイシンC siRNAまたは対照siRNAを導入し、リコンビナントTGF-β2で刺激し24時間後に一度培養液を交換した。さらに24時間培養し、できたRPE培養上清を用いて今度はヒト微小血管内皮細胞を培養して細胞増殖、管腔形成能を検討した。対照siRNA群ではTGF-β2刺激によりRPE培養上清中のテネイシン-C濃度は上昇し、微小血管内皮細胞の細胞増殖、管腔形成能は促進した。一方でテネイシンC siRNA群ではRPE培養上清中のテネイシン-C濃度は抑制され、対照siRNA群と比較して微小血管内皮細胞の細胞増殖、管腔形成能も抑制した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Molecular Vision
巻: 22 ページ: 436-445
Laboratory Investigation
巻: 96 ページ: 1178-1188