研究課題
特別研究員奨励費
本年度は研究目標とする「新規エネルギー物質ロケット推進剤の高速燃焼現象解明と制御技術の確立」に関して、エネルギー物質の燃焼・分解反応に関するモデリングとシミュレーション技術に関して大きく進展した。前年度までに特定していたエネルギー物質に関する分解反応経路から,今年度はさらに拡張を達成し,基礎的なエネルギー物質推進剤組成物(硝酸アンモニウム,アンモニウムジニトラミド,硝酸ヒドロキシルアミン,ヒドロキシルアミン,硝酸グアニジンなど)に関する気・液両相の分解・燃焼反応に関する反応経路を定式化した。解析技術が整備されつつある気相反応のみならず,液相反応を取り扱っている点に本研究の独創性がある。これら特定された反応経路に対して,統計熱力学および反応速度論の理論より,(速度係数,熱力学データ,輸送定数から成る)詳細反応モデル【YNU modelシリーズ】を構築した。本モデルを使用して,任意組成・任意温度/圧力条件における上記エネルギー物質の化学反応を詳細に解析する反応シミュレーションを達成した。本研究成果は、エネルギー物質を使用した推進システム設計、特に着火・消炎などの過渡現象制御に関する設計に資することが期待できる。今後は,CFDと本反応シミュレーションをカップリングすることで,ロケットモーターおよびエンジン内の燃焼を詳細に解析できることが期待される。これら研究成果について、2016年度は英文筆頭論文:4報(他に共著論文1報),国際会議発表:3件,国内学会発表:15件にて公表した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016 2015
すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 1件、 査読あり 10件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 7件、 招待講演 1件)
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