配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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研究実績の概要 |
ゴルジ体ストレス応答とは、ゴルジ体の処理能力を超える事態に対して、能力を増強することで恒常性を維持する、細胞の生命活動に必須の適応機構である。小胞体と同様にゴルジ体にも高濃度のCa2+がストックされており、Ca2+は翻訳後修飾や選別輸送など、ゴルジ体の機能に重要な役割を果たしている。そこで本研究では、ゴルジ体内のCa2+を枯渇させることにより発生したストレスに対する応答の新規経路解明を目的とし、以下の実験を行った。 本研究では、ゴルジ体内のCa2+枯渇によるストレスを誘導するため、ゴルジ体に局在するCa2+ポンプSPCA1阻害剤のbis-phenolを用いた。前年度はbis-phenol処理細胞を用いて次世代シークエンサーによる網羅的遺伝子発現解析を行い、GOLGA5, KIFC3, STX11, ZFPL1の発現誘導がゴルジ体ストレス応答の新規経路によって制御される可能性を見出した。今年度は、これら4遺伝子について、転写開始点から2 kbp以内のDNA領域をレポーターのルシフェラーゼ遺伝子につなぎ、bis-phenol処理による転写活性測定を行った。GOLGA5遺伝子については、トランスフェクション方法や薬剤濃度、薬剤処理後の培養方法について条件検討を行い、bis-phenol処理による活性の上昇を確認することができ、bis-phenol処理によりGOLGA5遺伝子の転写活性領域が直接制御されることが明らかとなった。また転写開始点を+1とした場合、GOLGA5遺伝子の-1773から-951までの領域を欠失させると、bis-phenol処理による活性上昇度が大きく下がったことから、-1773~-951の領域内に転写活性の重要な領域があると考えられ、現在解析を進めている。
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