研究課題/領域番号 |
15J06118
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 大阪大学 (2016) 広島大学 (2015) |
研究代表者 |
栗林 龍馬 大阪大学, 人間科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2016年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2015年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 高周波成分 / 脳波 / 聴覚処理 / 注意機能 / アルファ波 / 無意識 / 背景音 / ハイレゾ音源 / テンポ / 行動ペース / 自律神経系活動 / 無意識的影響 |
研究実績の概要 |
可聴域をこえる高周波成分を含む音源を聴いたときは,脳波のアルファ帯域パワーが高くなることや,注意機能が向上する可能性が示されている。本年度は,時間分解能に優れた事象関連電位を用いて聴覚情報処理過程を評価する計画であった。しかし,高周波成分の効果は,スピーカーで聴取した場合には生じるが,ヘッドホンでは生じないという報告がある。このことは,高周波成分の効果は,聴覚処理を介さずに生じることを示唆する。そこで本年度は,高周波成分を含む音源をヘッドホンで聴取することが心理生理反応に及ぼすかどうかを追試する計画に変更した。 実験は二重盲検法で行った。大学生25名が,高周波成分をカットした音源および高周波成分を含む音源を400秒間聞きながら暗算課題を行った。課題中の脳波を記録した。参加者は2桁の足し算を行い,合計が100より大きいか小さいかを判断して,ボタン押しを行った。課題終了後に,10形容詞対で構成された音質評価に関する質問紙(7段階SD法),および課題中の気分状態に関する質問紙に回答した(覚醒,快‐不快)。 音質評価や主観的覚醒,快‐不快気分に有意差はなく,参加者は2つの音源を区別できなかった。一方,先行研究と同様に,高周波成分をカットした音源を聴いたときよりも,高周波成分を含む音源を聴いたときの方が,アルファ帯域パワーが高く,暗算課題のエラー率が小さかった。 先行研究と同様に,ヘッドホンによる聴取でも高周波成分の効果が認められた。このことは,高周波成分が脳波に与える効果が聴覚処理を介さないとは言えないことを示している。さらに,高周波成分をカットした音源を聴いたときと比べて,高周波成分を含む音源を聴いたときの方が暗算課題のエラー率が小さかったことは,高周波成分を含む音源を聞いたときは注意機能が向上するという前年度の研究によって得られた知見を支持するといえる。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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