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レヴィナスにおけるユダヤ的正義論の射程

研究課題

研究課題/領域番号 15J06346
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 哲学・倫理学
研究機関京都大学

研究代表者

松葉 類  京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2017-03-31
研究課題ステータス 完了 (2016年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
2016年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2015年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード正義論 / レヴィナス / ユダヤ / 他者論 / 倫理学 / 政治哲学 / ユートピア / ブロッホ / 民主主義 / 第三者
研究実績の概要

本年度研究者は、昨年の研究成果を踏まえ、「レヴィナスのユートピア論の形而上学的・具体的側面の考察」という課題を立てた。成果は以下の二つに分かれる。
1.レヴィナスとエルンスト・ブロッホとの近接性の指摘
レヴィナスは1976年以降、エルンスト・ブロッホを取りあげて肯定的に論じるようになる。多くの著作仏訳や二次文献が出版され、70年代にフランスにおいてブロッホ復興とも言える状況が生まれていたこともあるが、レヴィナス自身がブロッホとの内在的な近接性を読み取ったのである(cf. J.-F. Ray)。近接性は多岐にわたるが、本研究は存在論に対する倫理の乗り越えの様相を明らかにするために、特に人間学的に解釈された時間論と、それを前提とする具体的ユートピア論の二点を指摘した。
2.レヴィナスの制度論の意義の確認
前述のようにレヴィナスは倫理は存在論を乗り越えると主張するが、この前提として存在論もまた倫理に常に必然的である(cf. R.Moati)。本研究によれば、このような理路をレヴィナスの責任と制度の関係にも見出すことができる。レヴィナスは存在論における主体の有限性を乗り越えるという意味で倫理的責任は無限であると主張するものの、制度においては責任を制限することで「自己を気遣うこと」の可能性を主張している。制度における主体性は、その制度において規定される限りで責任を負うことによってその制度からの逸脱をあらかじめ制限されているのである。倫理に対して存在論が必然的であるように、レヴィナスにおいて制度は責任に対して必然的であった。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2016 実績報告書
  • 2015 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2017 2016 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] レヴィナスの有限責任論―制度における主体性の問い2017

    • 著者名/発表者名
      松葉類
    • 雑誌名

      立命館大学人文科学研究所紀要

      巻: 第112号 ページ: 3-20

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] レヴィナス後期思想における「より良いもの」について―エルンスト・ブロッホを起点として2016

    • 著者名/発表者名
      松葉類
    • 雑誌名

      宗教学研究室紀要

      巻: 第13号

    • NAID

      120005898991

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] レヴィナスによる二つの第三者論 : 「眼差しの中の第三者」と「隣人の隣人」2015

    • 著者名/発表者名
      松葉類
    • 雑誌名

      宗教学研究室紀要

      巻: 12 ページ: 118-131

    • DOI

      10.14989/202527

    • NAID

      120005676703

    • ISSN
      1880-1900
    • 年月日
      2015-12-08
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] レヴィナス後期思想における「より良いもの」について―エルンスト・ブロッホを起点として2016

    • 著者名/発表者名
      松葉類
    • 学会等名
      レヴィナス研究会関西班例会研究
    • 発表場所
      立命館大学(京都府・京都市)
    • 年月日
      2016-07-02
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
  • [学会発表] レヴィナスにおける民主主義2016

    • 著者名/発表者名
      松葉類
    • 学会等名
      宗教哲学会第8回大会
    • 発表場所
      京都大学(京都市)
    • 年月日
      2016-03-26
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [学会発表] 責任は無限か有限か――レヴィナスの制度論における主体性について2015

    • 著者名/発表者名
      松葉類
    • 学会等名
      立命館大学「暴力からの人間存在の回復」研究会
    • 発表場所
      立命館大学(京都市)
    • 年月日
      2015-10-17
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [学会発表] 『甦るレヴィナス』における第三者論2015

    • 著者名/発表者名
      松葉類
    • 学会等名
      レヴィナス研究会 小手川正二郎『甦るレヴィナス』合評会
    • 発表場所
      京都大学(京都市)
    • 年月日
      2015-08-07
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [学会発表] レヴィナスのブーバー批判再読――第三者概念をめぐって2015

    • 著者名/発表者名
      松葉類
    • 学会等名
      京都ユダヤ思想学会第8回学術大会
    • 発表場所
      同志社大学(京都市)
    • 年月日
      2015-06-21
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書

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公開日: 2015-11-26   更新日: 2024-03-26  

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