研究実績の概要 |
本年度では, N自由度制御の理論拡張・応用研究に関して以下の4項目を達成した. (i) 2慣性系アクチュエータ(直列弾性アクチュエータ, SEA)への応用, (ii) 多入力・多出力系に対するN自由度制御の適用を可能とする理論拡張の実施, (iii) ロボットマニピュレータのインピーダンス制御問題への応用, (iv) バイラテラル制御問題への応用. (i)では, 昨年度までの成果を2慣性系アクチュエータ(SEA)に適用した. 続いて(ii)では, 単入力系のみを扱っていた昨年度までのN自由度制御の理論を, 多入出力系に対して適用可能となるよう拡張した. 本拡張によって, 様々なアプリケーションへの応用が可能となった. (iii), (iv)は上述の多入出力系への拡張によって得られた成果である. ロボットマニピュレータは多入出力系であるので, 前年度までの成果では扱うことができなかったが, 本年度における理論拡張によって適用が可能となった. 同様に, 多入出力系であるバイラテラル制御問題に対してN自由度制御の適用することで, N自由度制御の応用範囲の広範さを示すことができた. 以上の内容の一部は, 国内研究会である電気学会メカトロニクス制御研究会, 日本ロボット学会学術講演会, 国際会議IECON2016にて口頭発表した. また, 全体の内容をまとめ上げ, Trans. on Industrial Electronicsへと投稿した.
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