研究課題
特別研究員奨励費
これまでの研究結果に基づき、平成28年度は1.オーキシン応答阻害によってクロマチン構造が弛緩する。2.オーキシン応答阻害によってクロマチン構造制御因子の発現量が変化する。の2点について詳細な解析を行なった。1.前年度までにタバコBY-2培養細胞を用いた実験系によってオーキシン飢餓培養条件ではクロマチン構造が弛緩することを明らかにしていたが、オーキシン応答の変化によってクロマチン構造が変化するかは実験的に明らかにできていなかった。そこで、シロイヌナズナ培養細胞であるMM2dにオーキシン応答阻害剤PEO-IAAを処理し、クロマチン構造が変化するかどうかを検証した。DNA損傷量を測定するコメットアッセイ及びMNaseに対する感受性を調べるMNaseアッセイを用いて、クロマチン構造の変化を確認したところ、いずれの実験においてもオーキシン応答阻害によってクロマチン構造が弛緩することが明らかになった。2.オーキシン応答によってヒストンシャペロンであるFAS1の発現が制御されていたことから、他のクロマチン構造制御因子もオーキシン応答によって発現を制御されていると考えた。この仮説を検証するためにシロイヌナズナ培養細胞MM2dに対しオーキシン応答阻害剤であるPEO-IAA、または対照区としてDMSOを処理し、サンプリングを行った。これらのサンプルからRNAを抽出し、RNAシークエンスを実施した。PEO-IAA処理後6時間で発現が下がった遺伝子群に対してジーンオントロジー解析を行なった結果、「Nucleosome assembly」に含まれる遺伝子が多く含まれることがわかった。遺伝子発現が低下した遺伝子群の中にどのようなクロマチン構造制御因子があるかを確認したところ、FAS1だけではなく他のヒストンシャペロンやヒストンバリアント遺伝子が含まれていた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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