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多重架橋型有限長カーボンナノチューブ分子のボトムアップ合成

研究課題

研究課題/領域番号 15J07564
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 有機化学
研究機関東北大学

研究代表者

鎌田 翔  東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2017-03-31
研究課題ステータス 完了 (2016年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2016年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2015年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード筒状分子 / 芳香族炭化水素 / X線結晶構造解析 / 有機合成 / 多環式芳香族化合物 / カーボンナノチューブ
研究実績の概要

本研究課題は,“多重架橋型および完全な帯状構造を持つ有限長カーボンナノチューブ分子のボトムアップ合成”を目的としている.本研究が達成されることにより,カーボンナノチューブ(以下CNT)の最小要素を作り出すにすぎなかったボトムアップ化学合成という手法を, CNT分子の全合成にまで押し上げることが出来る成果になるものと期待できる.昨年度は,目的の達成のために,新規カーボンナノチューブ分子合成に向けた,新しい芳香族炭化水素パネルの合成を検討した.
得られた芳香族炭化水素パネルである,“ヘプタゼトレン”の構造を詳細に解析するために,単結晶を用いたX線構造解析を行い,この分子が大きく歪んでいることを明らかにした.ヘプタゼトレンは,平面上構造を持つという解析結果が報告されており,今回の結果は特異な構造であることが明示された.この結果から,ヘプタゼトレンが筒状分子の基盤としての適用可能性が期待される結果となった.
ヘプタゼトレンの筒状分子化については,昨年度から検討を続けており,目的の筒状分子の合成には至っていなかった.本年度はさらなる検討を重ねたところ,目的とする筒状分子の生成を質量分析装置を用いた解析から見出すことができた.さらなる条件検討,ならびに精製条件の検討を行ったが,目的とする筒状分子の単離構造決定には至らなかった.その理由としては,①目的分子の生成量がごく僅かであったこと,②多量化させたことによる不安定化し,目的分子が不安定であったこと,などが考えられる.
以上のように,ヘプタゼトレンを用い筒状分子の合成検討を行い,目的物の生成を質量分析により確認することができたが,単離精製には至らなかった.さらなる検討が必要ではあるものの,本研究の成果は,ヘプタゼトレンなどの拡張π芳香族炭化水素分子を基盤とする筒状分子の構築に,知見を与えるものであると考えられる.

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2016 実績報告書
  • 2015 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件)

  • [雑誌論文] Self-Sorting of Two Hydrocarbon Receptors with One Carbonaceous Ligand2016

    • 著者名/発表者名
      T. Matsuno, S. Sato, A. Yokoyama, S. Kamata, and H. Isobe
    • 雑誌名

      Angew. Chem. Int. Ed.

      巻: 55 号: 49 ページ: 15339-15343

    • DOI

      10.1002/anie.201609444

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Crystal Structure of 7,15-Bis(4-tert-butylphenyl)-1,9-dimethylheptazethrene2016

    • 著者名/発表者名
      Kamata, S.; Sato, S.; Wu, J.; Isobe, H.
    • 雑誌名

      Acta Cryst.

      巻: E73 号: 2 ページ: 99-102

    • DOI

      10.1107/s2056989016020247

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Modulation of Energy Conversion Processes in Carbonaceous Molecular Bearings2015

    • 著者名/発表者名
      Shunpei Hitosugi, Kei Ohkubo, Yuki Kawashima, Taisuke Matsuno, Sho Kamata, Kosuke Nakamura, Hirohiko Kono, Sota Sato, Shunichi Fukuzumi, Hiroyuki Isobe
    • 雑誌名

      Chemistry - An Asian Journal

      巻: 10 号: 11 ページ: 2404-2410

    • DOI

      10.1002/asia.201500673

    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Synthesis and Dynamic Structures of a Hybrid Nanohoop Molecule Composed of Anthanthrenylene and Phenylene Panels2015

    • 著者名/発表者名
      P. Sarkar, S. Sato, S. Kamata, T. Matsuno, H. Isobe
    • 雑誌名

      Chem. Lett.

      巻: 44 号: 11 ページ: 1581-1583

    • DOI

      10.1246/cl.150801

    • NAID

      130005108104

    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2015-11-26   更新日: 2024-03-26  

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