研究課題/領域番号 |
15J08569
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 尭 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2016年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 青銅器 / 生産体制 / 鋳型 / 春秋時代 / 流通 / 侯馬 / 呉越 / 墓制 / 墳丘墓 / 楚国 / 伝世 |
研究実績の概要 |
昨年度までは、春秋戦国時代の長江中下流域において製作されていた青銅器に見られる系譜関係の解明を主眼として、型式学的分析を行ってきた。その結果、同地域の青銅器には複数の製作系譜が確認され、それらは他地域の系譜を引くものであることが判明した。このことは、当該時期の青銅器製作が限定された地域内で完結する性質のものではなく、広範な地域間関係の中で展開したものであることを示している。中でも、中原地域で生産されていた青銅器は非常に広い範囲に分布しており、また長江流域の青銅器に対しても様々な形で影響を与えていたことが、昨年度までの研究で明らかとなっていた。長江流域における青銅器生産の様相を解明するためには、中原地域との交流関係を明らかにし、相互の特徴を相対化することが必要であると考えた。 近年では中国大陸において青銅器製作の工房址の発掘事例が増加しており、鋳造の際に用いられた鋳型の出土資料が急速に蓄積されている。山西省侯馬市で発見された大規模な工房址は、春秋時代晋国の下で稼働していたものと考えられており、華北地域で広く出土している青銅器の紋様の特徴と一致する鋳型も多数発見されている。今年度では侯馬出土鋳型を重点的に分析し、その特徴を型式学的に明らかにするとともに、その流通過程を解明することを目的として研究を行った。 分析の結果、侯馬で発見された鋳型の紋様には他地域からの影響が見られながらも、独自のデザインを保持していたことが明らかとなり、さらに実際に「侯馬系青銅器」の分布状況を調べ、侯馬の工房を掌握していた晋国の政治的領域との関係性を再検討した。 以上の研究結果により、侯馬で生産されていた青銅器が長江流域も含めた広範な流通圏をもっていたことが明らかとなり、春秋戦国時代における青銅器の生産と流通の特質、および背景となる社会構造を解明するための具体的な足掛かりを築くことができた。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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