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広弾性域と破壊靭性を両立した新たなゲル高強度メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 15J08689
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 高分子・繊維材料
研究機関東京大学

研究代表者

近藤 真司  東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2017-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2016年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2016年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード高分子ゲル / 力学特性 / 可塑性 / 力学的信頼性
研究実績の概要

私は、ゲルに一度変形させると力を取り除いてもそのままの形が残る可塑性部位をあえて組み込むことで、長期間同じ強度と伸縮性を保つことのできる材料を世界で初めて実現した。ゲルとは、高分子の三次元網目構造が溶媒を含んだ柔らかい材料を指す。伸縮性に富み、液体を保持できるといったユニークな特徴を有していることから、食品や化粧品と言った日用品、コンタクトレンズやオムツなどの医療・衛生用品として幅広く使われている。しかしながら、ゲルは繰り返し荷重がかかると突発的に壊れてしまう性質を持つため、材料の耐久性という観点から問題があった。私は、水溶液中で分子が寄り集まって集合体を作る性質(凝集)を持つ高分子を、ゲルの網目構造に均一に組み込むことで、ゲルに可塑性を付与し、長期間同じ強度と伸縮性を保つ性能を世界で初めて実現した。今回開発したゲルでは、水中でゲルの網目中に均質に分散した凝集体が、ゲルの網目構造を補強する。ゲルに荷重がかかると、網目構造が壊れる前に凝集体の一部が優先的に壊れることで、網目構造にかかる力をうまく逃がすことができる。このように、凝集体の可塑性が、繰り返しの引張・圧縮に負けない強さとしなやかさをゲルにもたらした。従来のゲルは水中で何度も繰り返し引っ張っていると壊れてしまうが、私たちのゲルは水中で3倍に伸して、戻す操作を100回以上連続して繰り返しても壊れない。作製方法もシンプルで、二種類の溶液を混ぜるだけで誰でも簡単に作製することができる。将来的には、人工軟骨や人工椎間板など、体の荷重がかかる部位への応用や、人工筋肉などの繰返し曲げ伸ばしが求められるものへの応用が期待される。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2015 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Reliable hydrogel with mechanical ‘fuse link’ in an aqueous environment2015

    • 著者名/発表者名
      Kondo S, Hiroi T, Han Y, Kim M, Shibayama M, Chung U, Sakai T
    • 雑誌名

      Adv Mater

      巻: 27 号: 45 ページ: 7407-7411

    • DOI

      10.1002/adma.201503130

    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 水環境において優れた力学的信頼性を有する高分子ゲルの開発と特性評価2016

    • 著者名/発表者名
      近藤真司、廣井卓思、柴山充弘、鄭雄一、酒井崇匡
    • 学会等名
      第27回高分子ゲル研究討論会
    • 発表場所
      東京大学 (東京都文京区)
    • 年月日
      2016-01-18
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [学会発表] Hydrogel with a reliable deformation region in an aqueous environment2015

    • 著者名/発表者名
      Shinji Kondo, Takashi Hiroi, Mitsuhiro Shibayama, Ung-il Chung, Takamasa Sakai
    • 学会等名
      2015 International Chemical Congress of Pacific Basin Societies
    • 発表場所
      Honolulu, Hawaii (USA)
    • 年月日
      2015-12-15
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 親疎水性高分子ゲルの粘弾性評価2015

    • 著者名/発表者名
      近藤真司、鄭雄一、酒井崇匡
    • 学会等名
      第63回レオロジー討論会
    • 発表場所
      神戸大学 (兵庫県神戸市)
    • 年月日
      2015-09-23
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [学会発表] 水環境において優れた力学的信頼性を有する高分子ゲルの開発2015

    • 著者名/発表者名
      近藤真司、廣井卓思、柴山充弘、鄭雄一、酒井崇匡
    • 学会等名
      第64回高分子討論会
    • 発表場所
      東北大学 川内キャンパス (宮城県仙台市)
    • 年月日
      2015-09-15
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [学会発表] 水環境において優れた力学的信頼性を有する高分子ゲルの開発2015

    • 著者名/発表者名
      近藤真司、鄭雄一、酒井崇匡
    • 学会等名
      平成27年度繊維学会年次大会
    • 発表場所
      タワーホール船堀 (東京都江戸川区)
    • 年月日
      2015-06-10
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [学会発表] 水環境において優れた力学的信頼性を有する高分子ゲルの開発2015

    • 著者名/発表者名
      近藤真司、鄭雄一、酒井崇匡
    • 学会等名
      第64回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター (北海道札幌市)
    • 年月日
      2015-05-27
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [備考] 可塑性を与えることで長期間『強さ』と 『靭やかさ』を保つゲルを世界で初めて開発

    • URL

      http://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/press/setnws_e8c60028f0bb_20151007001_jpn.html

    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
  • [備考] 脆い材料を丈夫にする秘訣とは? 長期間、強さとしなやかさを保つゲルを世界で初めて開発

    • URL

      http://www.u-tokyo.ac.jp/ja/utokyo-research/research-news/the-key-to-strengthening-brittle-materials.html

    • 関連する報告書
      2015 実績報告書

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公開日: 2015-11-26   更新日: 2024-03-26  

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