研究課題/領域番号 |
15J08755
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加藤 麻紗実 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2016年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2015年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 神経内分泌 / 海馬 / 神経スパイン / エストラジオール / プロゲステロン / ジヒドロテストステロン / リン酸化酵素 / 記憶 / 性周期 / 神経シナプス |
研究実績の概要 |
ラットの海馬は、女性ホルモンであるプロゲステロン(PROG)、エストラジオール(E2)や、男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)を独自に合成することが明らかとなっている。本研究では、PROGやE2、DHTの急性的な効果による神経スパイン増加の分子メカニズムを解析した。具体的な信号系としては、スパイン形成に関わるアクチン脱重合を引き起こすcofilinを不活性化するリン酸化酵素(LIMK)と、スパインの形成に重要なアクチン重合を制御するcortactinを活性化するリン酸化酵素(ERK/MAPK)に注目した。さらに、性ホルモン受容体がスパイン密度増加に関与しているかどうかも調べた。 オスラットの生きた急性海馬スライスを作成し、PROG、E2、DHTを作用させた結果、全スパイン密度が増加した。さらに、リン酸化酵素(LIMK、ERK/MAPK)の阻害剤を性ホルモンと共に作用させた ところ、スパインの増加が抑えられた。この結果から、性ホルモンによるスパイン密度の増加は、性ホルモンが下流にあるLIMKやERK/MAPKを活性化することで生じることがわかった。さらに、スパインを頭部直径で3つのサイズ(small-head、middle-head、large-head)に分類して解析した結果、PROGはsmallとmiddle、E2はsmall、DHTはmiddleとlargeをそれぞれ増加させた。この3分類の解析においても、LIMK、ERK/MAPKが関与していた。 次に、性ホルモンの古典的受容体(PR、ERα、AR)のアンタゴニストを性ホルモンと共に作用させると、PROG、E2、DHTによるスパイン密度の増加効果が抑えられた。これらの結果から、PROGはPR、E2はERα、DHTはARを介してスパイン密度を急性的に増加させることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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