研究課題/領域番号 |
15J08906
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
萩原 奈津美 関西学院大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2016年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Syntaxin-4 / Heterogeneity / EMT / Cadherin switch / PI3K/ Akt / Mesoderm / P-cadherin / Zscan4 / Syntaxin4 / カドヘリンスイッチ / 中胚葉 / zscan4 / 形態 / E-cadherin |
研究実績の概要 |
本研究では、現在、ES/iPS細胞の分化効率低下の原因とされている、「分化状態の不均一性」のメカニズム解明と実態分子の制御を目的とした。その候補因子として、遺伝的背景が同一の細胞集団に、局所的な分化・形態変化刺激を伝達するSyntaxin4 (STX4)に着目し、その機能解明および制御方法の確立を試みた。これまでに、未分化なES細胞表面で不均一にSTX4が発現すること、また、強制的にSTX4を提示させたES細胞は、未分化維持培地中でも中胚葉系への分化およびEMT様の形態変化が誘導されることが明らかとなった。本年度は、分化状態の不均一性とSTX4の相関をより詳細に解析するため、未分化維持因子LIF添加培地 (この条件下では細胞は不均一な未分化状態を示す)と、マウスES細胞を最も均一な未分化状態 (Grand-state) で維持するために用いられる2i (MAPKおよびGSK3-βの阻害剤) を添加した培地で培養した際の、STX4の細胞外発現量を比較したところ、2i含有培地において有意にその発現が抑制されることが明らかとなった。さらに、2iにより均一な未分化性を維持した状態の細胞に、強制的にSTX4を細胞外提示すると、中胚葉分化が誘導されることから、2iによる分化状態の均一化メカニズムの一つに、STX4の細胞外提示抑制が関わる可能性が示された。また、前年度示した細胞外STX4の下流で起こるE-cadherinからP-cadherinへのスイッチや、2細胞期特異的遺伝子Zscan4などの発現減少には、未分化維持シグナルとして重要なPI3K/Aktシグナルの抑制が鍵となることが明らかとなった。最後に、人工的に細胞外STX4を制御するために、アンタゴニスト活性をもつSTX4フラグメントタンパク質の作製を試みた。複数の候補の中から、分化・形態ともにSTX4の機能を抑制するアンタゴニスト創製に成功したため、今後はヒトiPS細胞に幅を広げ、このアンタゴニスト効果と共に、ヒト幹細胞における細胞外STX4の機能を詳細に検証していく予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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