研究課題
特別研究員奨励費
本課題の目的のひとつである異種ナノ粒子とハイドロゲル微粒子の複合体合成技術の確立において、新たな合成方法で新奇ポリマー/ポリマー複合ゲル微粒子を開発し、ハロゲン化合物を自在に内包/放出できるキャリア―の提案につながった。特に、金属ナノ粒子と同様に水に溶解しない固体状高分子ナノ粒子をハイドロゲル微粒子に複合化させたことで、触媒反応時のゲル微粒子の構造と触媒反応基質分子の拡散性の関係を解明できる糸口をつかんだ。本検討は学術論文として3報受理された。さらに、本課題の大きな目的である金属ナノ粒子複合ゲル微粒子触媒の開発にも成功し、触媒反応中または再利用するための回収時に凝集しないゲル微粒子触媒を提案した。ここでは金属ナノ粒子の空間配置を制御し、ハイドロゲル微粒子内部に固定化させる手法を用いて、金属ナノ粒子の粒子内固定位置が触媒活性に与える影響を調査した。特に、固体状高分子微粒子の周りに水和するゲル層を付与したコアシェル型のゲル微粒子を用いて固体状コア微粒子表面にのみ金属ナノ粒子が存在するように空間配置を制御した。ここでは金ナノ粒子を選択し、触媒反応としてモデルとなるp-nitrophenolの還元反応を用いた。その結果、特に担持されていないフリーの金ナノ粒子およびゲル層がない固体状微粒子表面に担持されている金ナノ粒子を用いた場合、触媒反応中に微粒子間の凝集が発生し、再利用性が低い事がわかった。一方、コアシェルゲル微粒子に担持された金ナノ粒子触媒を用いると、触媒活性は大きく変化しないが、常に分散状態で回収が容易であるため高い再利用性を示すことを見出した。本検討結果は学術論文として提出中であり、触媒である金属ナノ粒子の空間配置を制御する意義を見出せた成果であると言える。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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