研究課題/領域番号 |
15J11627
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山口 沙絵子 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2017年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2016年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | フリードリヒ・シュレーゲル / 知性 / パラドックス / 矛盾 / 合理性 / シュレーゲル / 理性批判 / 伝達 / 通俗性 |
研究実績の概要 |
今年度は、前年度に引き続き、「直観」、「想像力」、「無限への憧憬」などを重視するものと通常理解されているロマン主義において、合理性の問題が一体いかなる帰趨を辿ったのかという問題をフリードリヒ・シュレーゲルの事例に即して明らかにすることを目的として、以下の研究を行った。 1)シュレーゲルにおける「知性」という語の用法を通時的に検討しつつ、とりわけケルン時代の哲学講義『哲学の展開』(1804-5)における「知性」および「理性」概念について、先行するカント及びフィヒテの枠組みとの類似性と差異を考察した。結論として、シュレーゲルの言う「知性Verstand」が多くの場合「理解verstehen」と密接に結びつくという点で独特なものであることが明らかになった。この内容については日本シェリング協会大会(九州大学)で発表を行い、その内容を『シェリング年報』に投稿した(採択済)。 2)前年に国際美学会で発表した内容を発展させる形で、シュレーゲルが「イロニー」概念と関連付けながら称揚する「パラドックス(逆説)」と、その類似概念である「自己矛盾」の関係を検討した。同時代のカント・レッシング・ヤコービにおける「パラドックス」をめぐる議論を参照することで、シュレーゲルの言う「パラドックス」が必ずしも論理的に相容れない二つの命題の並立という意味での「自己矛盾」を含意しないことが明らかになった。この内容を雑誌『美学』に投稿した(採択済)。 3)合理性を担保する上での一つの形式的条件である「矛盾律」に対して、シュレーゲルが一方では批判的な立場を取りながらも、他方ではその有効性を思想の伝達に際しては認めていることを明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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