研究課題
特別研究員奨励費
申請者は今年度、「超新星爆発の新たな先駆的特徴信号摘出手法の開発」と「KAGRA検出器における重力波信号較正」を中心に研究を行った。超新星爆発から生じる重力波のようなモデル化が困難で短時間に観測されるバースト性重力波に対する解析として、Hilbert-Huang変換という時間・周波数分解能の不確定性原理のない新たな解析手法を用いて、新たな特徴信号摘出手法の研究を行った。その結果、即時対流から生じる400Hz程度の信号や、SASI活動から生じる、時間と共に周波数が増加しているg-mode oscillationからの信号、50-100Hzの判定上的な信号の特徴づけ手法を確立することができた。今後は、検出器ノイズを加えた解析を行い、定量的評価を行うことを計画している。アメリカの重力波検出器LIGOやイタリアの重力波検出器Virgoによる重力波の直接観測の成功により、重力波天文学が幕開けとなり、重力波ネットワークによる精度の良いデータを解析することが必要となった。そのために重要となるのが、得られた電圧信号を重力波信号への較正を精度よく行うことである。その上で系統誤差を定量的に求め、得られた物理パラメータの妥当性を評価する必要がある。申請書は、特に任意な波形で鏡を揺らすことにより擬似的に重力波を注入するハードウェアインジェエクションと呼ばれる検出器性能試験を統括と、信号取得や検出器観測状態を維持するために導入されている各種アナログ回路の伝達測定とその特徴づけを行った。また、2018年度に導入を計画している輻射圧キャリブレータのインストールと性能評価・輻射圧キャリブレータ運用に必要な望遠鏡カメラシステムのインストール・メンテナンス・データ解析を中心に行った。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 8件)
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