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カルボランアニオンを基盤とした新化学、新概念、新機能、新反応の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 15J12261
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 化学系薬学
研究機関東京大学

研究代表者

北沢 裕  東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2017-03-31
研究課題ステータス 完了 (2016年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2016年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードカルボラン / 弱配位性アニオン / 超強酸 / カルボランアニオン / 超求電子種 / ジカチオン種
研究実績の概要

カルボランアニオンは 1 個の炭素と 11 個のホウ素からなるアニオン性分子である。求核性・塩基性ともに極めて低く、「裸のカチオン」を生成できる可能性が示唆されており、実際にプロトン「超活性化」することで、単分子として世界一強い酸 (カルボラン酸) の創製も行われている。そのため金属カチオンにも展開することで、新たな超強酸の化学を切り拓く可能性を秘めているが、それを実現するための修飾化法の開発はいまだ黎明期にある。そこで本研究では、カルボランアニオンを基軸とした、新たな弱配位性アニオン種の設計に取り組んだ。具体的には、1. 超原子価結合を利用した新規モノアニオン種の創製、2. 多価カチオン種の活性化を志向した新規ジアニオン種の設計を行った。
1. に関しては、超原子価ヨウ素の導入によりカルボランアニオンを 2 つ分子内に持つモノアニオン種をデザインした。本分子はヨウ素がカルボランアニオンの 12 位ホウ素頂点で挟まれた構造であり、ヨウ素化カルボランアニオンの酸化反応を利用することで合成した。アンモニウム塩の NH 伸縮に関して、赤外分光法を用いることでアニオンの配位能評価を行ったところ、カルボランアニオンをはるかに凌駕するアニオン安定性を示すことが確認された。
2. に関してはカルボランアニオン同士を直接結合させた二量体分子をデザインした。カルボランアニオンの銅試薬を鍵とする 1 位炭素頂点上でのホモカップリング反応を行うことで目的物が得ることができた。一般にアニオンにおける価数の増加は求核性・塩基性の増加を招くことが知られているが、本分子はジアニオン型にも関わらずカルボランアニオンと同等のアニオン安定性を有することが明らかとなった。
本研究を通じて、カルボランアニオンを基軸とした新たな弱配位性アニオン種の設計指針を得ることができた。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2016 実績報告書
  • 2015 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] "Naked" Lithium Cation: Strongly Activated Metal Cations Facilitated by Carborane Anions2017

    • 著者名/発表者名
      Yu Kitazawa, Ryo Takita, Kengo Yoshida, Atsuya Muranaka, Seijiro Matsubara, Masanobu Uchuyama
    • 雑誌名

      Journal of Organic Chemistry

      巻: 82 号: 4 ページ: 1931-1935

    • DOI

      10.1021/acs.joc.6b02677

    • 関連する報告書
      2016 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Pd-catalyzed Cross-coupling Reaction of Lithiated Monocarba-closo-dodecaborate at the Carbon Vertex2015

    • 著者名/発表者名
      Yu Kitazawa, Mai Otsuka, Junichiro Kanazawa, Ryo Takita, and Masanobu Uchiyama
    • 雑誌名

      Synlett

      巻: 26 号: 17 ページ: 2403-2407

    • DOI

      10.1055/s-0034-1378833

    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] “Super Activated” lithium cation based on carborane anions and its novel reactivity2015

    • 著者名/発表者名
      北沢裕、滝田良、松原誠二郎、内山真伸
    • 学会等名
      Pacifichem 2015
    • 発表場所
      ハワイ、ホノルル
    • 年月日
      2015-12-15
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] カルボランアニオンを基盤とする超 Lewis 酸性リチウムカチオンの反応性2015

    • 著者名/発表者名
      北沢裕、滝田良、松原誠二郎、内山真伸
    • 学会等名
      第 26 回 基礎有機化学討論会
    • 発表場所
      愛媛、松山大学
    • 年月日
      2015-09-24
    • 関連する報告書
      2015 実績報告書

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公開日: 2015-11-26   更新日: 2024-03-26  

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