研究課題/領域番号 |
15J30002
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 草大 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2016年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 変体漢文 / 平安時代語 / 古記録 / 古文書 |
研究実績の概要 |
変体漢文と、平安時代の二大文体である和文体と漢文訓読体との関係について先行研究よりも論考を進めるために、接尾辞「ラ(等)」に着目し、第112回訓点語学会研究発表会において発表した。この語の(1)平安和文(2)院政鎌倉期の和漢混淆文(3)平安時代の変体漢文での用法を調査し、(2)におけるラの振舞は(3)の状況を承けたものであると指摘した。且つ、上記発表を論文化した(「訓点語と訓点資料」136)。 また昨年度に口頭発表した内容を論文化し投稿した(「国語語彙史の研究」35)。これは田中が提唱する「文体間共通語」について2012年度からの研究成果を総括し変体漢文に全体的に見られる性格を確認した上で、資料間での性格的相違についても指摘したものである。 一方個別的研究として「尾張国解文」についての研究発表を第113回訓点語学会研究発表会にて行った。尾張国解文は10世紀後半の国司の苛政を示すものとして有名であり、その発給年は永延2年(988)とされているが、複数の言語的観点から本資料が11・12世紀的要素を含んでいることを指摘し、現存の尾張国解文の成立はその頃まで下る可能性があることを主張した。 また「変体漢文」という術語の創唱とされる橋本進吉の論文を改めて取り上げ、彼がいかなる意図でこの語を用いたかを考察し、橋本は「漢文」の語を中国語文の意味ではなく日本語表記法の一として用いていることを指摘した(「日本語学論集」12)。 この他、日本語文体史研究の一側面として、山田孝雄の未刊行原稿の一つである『日本文体の変遷』の活字化・研究作業を開始した(藤本灯・北﨑勇帆との協同研究)。山田は国語国文学を中心に非常に幅広い業績で知られるが、例外的に文体史研究についてはまとまった成果が知られていなかった。本書の全文翻刻に解説を付したものが新村出記念財団刊行助成事業の助成を得て2016年度に刊行予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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