研究課題/領域番号 |
15J40132
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
腫瘍生物学
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
長柄(田井) 育江 慶應義塾大学, 医学部, 特別研究員(RPD)
|
研究期間 (年度) |
2015-07-29 – 2018-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 腫瘍血管 / vessel nomalization / Bevacizumab / 肥満 / 糖尿病 / 血管新生 / VEGF / 網膜血管 |
研究実績の概要 |
通常食摂取マウスと高脂肪食摂取マウスに生着したxenograft腫瘍内の血管を蛍光免疫染色により観察した。通常食摂取マウスと比較して高脂肪食摂取マウスでは腫瘍内血管が豊富で、拡張および蛇行した血管に加え、網目状に走行する細い血管も多く存在していた。通常食摂取マウスの腫瘍内血管はBevacizumabの投与により拡張が目立たなくなり、直線に近い走行へと変化した(Vessel Normalization)。一方、高脂肪食摂取マウスにBevacizumabを投与した場合には、腫瘍内血管のNormalizationは通常食摂取マウスと同様に起きているものの、腫瘍内血管の量は通常食摂取マウスのBevacizumab投与群と比較して豊富であった。鼠径部の脂肪組織の血管の走行や形態は食餌およびBevacizumabの投与によらず同様であったのに対し、高脂肪食摂取マウスの腫瘍近傍の脂肪組織の血管は通常食摂取マウスより低形成の傾向を示し、Bevacizumabの投与によりさらに形成が抑制される傾向にあった。 切除不能・進行再発大腸癌に対して一次治療としてFOLFIRI±BevacizumabおよびUFT/LV/イリノテカン(TEGAFIRI)±Bevacizumabを用いた70例を対象とし、大腸癌患者における肥満とBevacizumabの効果の関係を解析した。奏効率は肥満群で有意に高く、ロジスティック回帰分析の結果、肥満は奏効率の独立した予測因子であった。Bevacizumab投与群を対象としたサブグループ解析でも、肥満群の奏効率は非肥満群と比べて有意に高かった。 以上から、肥満環境下ではVEGFの高発現により腫瘍内血管が豊富に新生するが、抗VEGF抗体の投与によりそれがNormalizeされ、腫瘍内の血流および細胞障害性抗腫瘍薬の到達が改善した結果、抗腫瘍薬の効果が増強したものと解釈している。
|
現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|