研究成果の概要 |
本研究では,フラッシュメモリの状態集合の性質を,状態の書き換えを表す置換行列のなす群の作用を通じて解析する手法を開発した。 従来の研究では,メモリの状態集合を{1,2,...,n}上の置換群とみなして,その組み合わせ的な性質の解明を試みるものが主流であった。これに対し本研究では,メモリの状態集合そのもの性質ではなく,状態の書き換えを表す置換行列全体が群を成すことに着目した。 これにより,書き換え可能回数の上限と記憶容量のバランスに優れたメモリ用記録符号を具体的に構成することに成功した。また,書き換えコストを固定した条件の下で,メモリが保存できることのできる情報量の上界を定式化することに成功した。
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