研究課題
基盤研究(C)
本研究は,イメージ演奏時の機能的ネットワークを抽出し機能を分析した。イメージ演奏という実験パラダイムを用いた脳機能的ネットワークのシステマティックな研究は,これまで行われてこなかった。この実験パラダイムはMRI装置の制約(騒音,不動)の中でも行える実験として考案したものである。被験者がすべて高度な音楽トレーニングを受けた音楽家・音大生であったため,質の高いイメージ演奏ができたと考えている。イメージ演奏時には,演奏プランニングの他に視覚や聴覚情報処理,さらにdefault mode networkの活性化など,様々な内的情報処理がダイナミックに進行していることが示された点は最大の成果であった。
共感や自己・他者理解は,人と人とのつながりが希薄になりがちな今日の社会においては重要な課題である。本研究が音楽家の脳に注目したのは,人とのつながりを強くする音楽の作用が脳のどこにはたらいているかを知ることと,その脳部位あるいはネットワークがどのような機能をもっているかを知ることができると考えたからであった。本研究によって,音楽家は非音楽家と比べて,異なる感覚モダリティー間の機能的結合,とくに心的イメージを構築するネットワーク,さらに運動系との結合などが強いことが明らかになった。また,共感や自己・他者理解に関連するネットワークが音楽で使われることも示唆された。
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