研究課題/領域番号 |
15K00394
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生命・健康・医療情報学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中尾 光之 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (20172265)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 確率オートマトン / 代謝経路選択 / 胆汁酸 / 腸肝循環 / 肝臓ガン / 末梢時計 / 摂食リズム位相反転 / 核内受容体CAR / 解糖系 / 乳酸呼吸 / 嫌気性代謝 / 好気性代謝 / ガン時間治療 / 細胞死 / DNA修復 |
研究成果の概要 |
概日時計機構が障害されるとガンの発生率や進行が有意に高まることが報告されており、ガンの時間療法には一定の合理性がある。本研究では、概日時計の支配を受ける正常・ガン細胞増殖のオートマトンモデルを構築して、代謝選択と増殖をシミュレーションした。これにより、代謝系の修飾を通してガン増殖を抑制できる可能性が示された。さらに、胆汁酸(BA)濃度異常から肝ガンへの移行メカニズムに対象を絞り、概日リズム制御下にあるBAのリサイクル、産生の制御機構をモデル化し、BAの生産/取込みと分解/排出の時間的秩序が変化することでBAの異常な濃度上昇が起こり、それがガン化へと至る可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
概日時計機構が障害されるとガンの発生率や進行が有意に高まることが知られているが、そのメカニズムは知られていない。本研究では、概日時計の制御を受ける細胞周期確率オートマトンモデルに代謝系を組込み、栄養環境や細胞内概日時計の周期に依存して代謝経路選択や増殖率が異なることを明らかにした。さらに、概日リズム制御下にある肝臓胆汁酸(BA)のリサイクル、産生の制御機構をモデル化し、BA濃度フィードバックシステムが概日時計の変調を受けることによって、生産/取込みと排出の時間的秩序を保ち、それが変容することで異常な濃度上昇が起こり、それがガン化へと至る可能性を示した。これらはガンの時間療法の最適化に役立つ。
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