研究課題/領域番号 |
15K00556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
有元 佐賀惠 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (90212654)
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研究分担者 |
木村 幸子 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (70225035)
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研究協力者 |
根岸 友恵
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 光遺伝毒性 / 光活性化 / N-ニトロソプロリン / DNA付加体形成 / N-ニトロソピロリジン / N-ニトロソモルホリン / ヒト由来表皮角化細胞 / 活性酸素種 / 光反応機構 / NOラジカル / cGMP / DNA傷害 / 変異スペクトラム / N-ニトロサミン / タバコ副流煙 |
研究成果の概要 |
N-ニトロソアミン類は、N-ニトロソプロリン(NPRO)に加えて、N-ニトロソピロリジンとN-ニトロソモルホリンも光遺伝毒性を示した。光活性化体は37℃で10日以上安定,かつpH 5からpH 11までの液性で変異原性を保った。UVA活性化NPROによるGC→TA、GC→CGとAT→GCの点変異が観察された。UVA活性化NPROによるDNA付加体形成は好気的条件・嫌気的条件ともに見られ、グアニンの8位、アデニンの2位及び8位へのピロリジル付加体6種を同定した。NPRO存在下UVA照射したHaCaT細胞内でcGMPの増加が見られ、cGMPの関与するシグナル伝達を擾乱している可能性が分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境などから体内に取り込まれたN-ニトロサミンや生体内で生成したN-ニトロソアミノ酸が、日光・UVAなどの光照射により遺伝毒性の活性化体を作りうることがわかった。活性化体は生体条件で安定に活性を保つことがわかったので、全身循環して細胞のDNAに達し、DNAにアルキル付加体・酸化的DNA傷害などのDNA損傷を生じ、光遺伝毒性・変異を起こしうることがわかった。また、細胞内で光反応によるNO放出でcGMPの関与するシグナル伝達を擾乱している可能性のあることが分かった。光を考慮しない場合には毒性がない化合物でも、光毒性を考慮する必要があることがわかり、安全性研究としても意義があると考えられる。
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