研究課題
基盤研究(C)
透明度の増加がみられ湖底の光量が増加していると考えられる琵琶湖において、光量と底泥上の藻類量、底生動物の現存量との関係を現地調査によって解析した。光量と底泥上の藻類量のそれぞれの季節変化の間には正の相関関係がみられ、光量の増加が藻類量を増加する可能性が示唆された。底生動物の現存量は分類群ごとに相関のある要因が異なり、カワニナ類において現存量と底泥上の藻類量との正の相関がみられた。大型甲殻類(エビ類、ヨコエビ類)について、分布の変化やその要因、種間関係についての野外調査を行い、特にヨコエビ類の外来種による影響を示すことができた。
湖沼における透明度の増加は、浮遊生態系において生物の現存量の低下を示すことが指摘されてきたが、本研究により底生生態系において生物の現存量の増加につながる可能性と、分類ごとに反応が異なることを示すことができた。このことは、湖沼の水質改善の波及効果の議論を深化させうるものである。また、漁獲対象種や漁獲対象種の餌として重要な大型甲殻類の分布や分布の検出方法の開発、外来種の影響について示すことができ、生物多様性の保全に資する知見を集積することができた。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (10件)
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