研究課題/領域番号 |
15K00649
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
持続可能システム
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
大田 ゆかり 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋生命理工学研究開発センター, グループリーダー代理 (40399572)
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研究分担者 |
秦田 勇二 埼玉工業大学, 工学部, 教授 (20399562)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | リグニン / 芳香族モノマー / 酵素 / GST / SDR / Novosphingobium / バイオマス利活用 / 海洋性細菌 / グルタチオン転移酵素 / β-O-4結合 |
研究成果の概要 |
酵素触媒は、リグニンから高価値の芳香族化合物を特異的に製造するための環境に優しい戦略の1つと言える。本研究で、リグニンモデル合成2量体のβ-O-4結合を切断するNovosphingobium 属細菌に由来する4つの酵素について生化学的解析を行い、それらの最適な反応条件を見出した。4種の酵素を木材から抽出したリグニン (ミルドウッドリグニン) に作用させた際の中間体の解析に基づき、これらの酵素が異なる構造の基質を認識できることを示した。続いて、前述の4種を含む5種の酵素を使って、ミルドウッドリグニンから直接フェニルプロパン構造を有する芳香族モノマーを特異的に生成させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リグニンは様々な化学物質の原料として石油に代わる可能性を持つが、そのリグニンの構造上の複雑さのために、天然物に由来するリグニンから芳香族化合物を選択的に製造することには、多くの困難が伴う。酵素触媒は、リグニンから高価値の芳香族化合物を特異的に製造するための環境に優しい戦略の1つと言える。本研究において、酵素を用いた温和な条件下で、天然物に由来するリグニンから直接モノマーを特異的に製造できたことは、持続可能なバイオリファイナリーのための新たな可能性を開くことが期待できる。
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