研究課題/領域番号 |
15K00826
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
渡辺 達夫 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 客員共同研究員 (10210915)
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研究分担者 |
中村 俊之 岡山大学, その他の研究科, 助教 (90706988)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 冷え / 末梢血流 / マウス / 無麻酔 / サーモグラフィー / 食品成分 |
研究実績の概要 |
冬期や夏期の空調下において、手や足の指先などが冷える、いわゆる「冷え」は、日本では冷え症などと言われていて、QOLを低下させ、多くのヒトを悩ませている。伝承的に体を温めるといわれている食品が複数存在するが、その中のショウガやヒハツなどの一部の食品は、摂取することによってヒトにおいて指先の温度上昇をもたらし、「冷え」の解消に役立つ食品と考えられているが、その作用機構並びに作用成分は不明である。そこで、本研究では、まず、ヒトでの「冷え」を評価する実験系をマウスにて構築し、次いで、作用機構と作用成分の解明につなげることを目的とした。 マウスを用いて、無麻酔にて赤外線サーモグラフィー装置にて表面温度を測定する実験系にて「冷え」評価系の構築を試みた。マウスをいれる撮影容器のサイズ・形状・素材等を種々検討し、軽度の寒冷負荷下で、被検試料を投与後にマウスを無麻酔試験用撮影台にのせ、マウスの尾部温度への試料投与の影響を検討する系で再現性のある実験データが得られた。ついで、「冷え」の改善効果が認められている食品成分としてショウガとヒハツの抽出物をそれぞれ投与した結果、ヒトの指先温と同様にマウスの尾温の寒冷負荷による低下をこれらの食品抽出物が抑制した。これらのことから、本実験系が、少なくともヒト指先血流改善効果の検証に用いうることが推察された。 さらに、ショウガやヒハツ中の有効成分候補化合物をマウスでの実験系に供し、ヒハツではヒハツ中の辛味化合物が有効成分であること、ショウガではショウガ辛味化合物は活性成分ではあるものの辛味化合物のみではショウガ抽出物のマウス尾温上昇活性は説明がつかないことを見出した。ヒハツ中の辛味化合物によるマウス尾温の低減抑制活性へのTRPV1の関与を調べたところ、TRPV1アンタゴニストで辛味化合物による活性は消失し、ヒハツに関してはTRPV1の関与することが示された。
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