研究課題/領域番号 |
15K01139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
秋山 忍 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (50196515)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 植物 / 植物分類学 / 植物採集 / 標本作成 / 分類学 / おし葉標本 / 江戸時代 / 博物学 / 自然史 |
研究成果の概要 |
伊藤圭介は文政年間に来日したシーボルトから直接分類学の指導を受けた。著作、『泰西本草名疏』はその事実を伝えるが、植物学の研究に必要な資料を標本として収集・保存・分類するという、基礎的訓練をどの程度受けたのかは不明であった。今回、国立科学博物館収蔵の未整理標本の予備的調査で、圭介が採集または収集したと推定される標本がかなり見出された。このことは、圭介自身が植物を採集し、標本を作成し、ある程度分類学的な整理を進めていたことを物語るものであり、日本における近代植物学は一部とはいえ、すでに幕末に端緒を開いていたことが即物的にも明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、日本における近代科学は明治期になって欧米から移入されるかたちで出発したとされてきた。江戸時代後期にはオランダから自然科学の学術書が移入され、翻訳なども進んでいたが、それらは実際の行動を伴わない単なる書物からの知識移入に過ぎないと考えられてきた。今回、伊藤圭介自身が実際に植物を採集し、これを標本とし、ある程度分類学的な整理を進めていた事実を示すことができた。このことから少なくとも植物学の一部ではすでに幕末にその研究が緒についていたことが明らかになった。
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