研究成果の概要 |
土石流危険渓流に対しては,自治体によってハザードマップが作成されている.ハザードマップの作製は主として地形条件から行われ,過去に発生した土石流の規模や頻度については,ほとんど考慮されていない.そのため,現在の対策や警戒の範囲が十分であるかの検証はなされていない.本研究では,土石流危険渓流の土砂堆積域でボーリング調査を行い,過去の土石流の発生頻度とその規模を明らかにし,土石流発生のリスクについて考察することを試みた. その結果,鹿児島県姶良市重富地区では,数100年に1回は10000m3規模の土石流が発生してきたことがわかった.今後,この地域の防災を考える際には,このことを考慮しておく必要がある.
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