廃用性筋萎縮を最小限にとどめる新たな栄養学的手法の開発 -機能性脂質に着目して-

• 研究課題/領域番号: 15K01615
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: スポーツ科学
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 寺田 新 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00460048)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円); 2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 中鎖脂肪酸 / 短鎖脂肪酸 / 廃用性筋萎縮 / ユビキチンリガーゼ / ラット / 高たんぱく質食 / 除神経 / 骨格筋 / 機能性脂質 / マウス

研究成果の概要

怪我や故障などによる身体活動量の低下にともない骨格筋は萎縮する。スポーツ選手にとってこのような廃用性筋萎縮は、現場復帰の遅れやパフォーマンスの低下につながるため、最小限にとどめることが重要となる。本研究では、特徴的な機能を有する「機能性脂質」を活用した新たな廃用性筋萎縮の予防法の開発を目指した。その結果、通常の脂肪酸よりも炭素数が少ない中鎖脂肪酸と呼ばれる機能性脂質の摂取により、筋タンパク質の分解系が抑制され、ギプス固定や除神経に伴う廃用性筋萎縮が一部軽減される可能性が示された。

研究成果

• [雑誌論文] PPARβ Is Essential for Maintaining Normal Levels of PGC-1α and Mitochondria and for the Increase in Muscle Mitochondria Induced by Exercise (2017)
  • 著者名/発表者名: Jin-Ho Koh, Chad R. Hancock, Shin Terada, Kazuhiko Higashida, John O. Holloszy, Dong-Ho Han
  • 雑誌名: Cell Metabolism 巻: 25 号: 5 ページ: 1176-1185
  • DOI: 10.1016/j.cmet.2017.04.029
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Preventive Effects of the Dietary Intake of Medium-chain Triacylglycerols on Immobilization-induced Muscle Atrophy in Rats (2017)
  • 著者名/発表者名: Shuhei Nishimura, Makoto Inai, Tetsuo Takagi, Yudai Nonaka, Shogo Urashima, Kazumitsu Honda, Toshiaki Aoyama, Shin Terada
  • 雑誌名: Journal of Oleo Science 巻: 66 号: 8 ページ: 917-924
  • DOI: 10.5650/jos.ess17062
  • NAID: 130005875869
  • ISSN: 1345-8957, 1347-3352
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Pre-Exercise High-Fat Diet for 3 Days Affects Post-Exercise Skeletal Muscle Glycogen Repletion (2017)
  • 著者名/発表者名: Takahashi Y, Matsunaga Y, Tamura Y, Terada S, Hatta H.
  • 雑誌名: Ｊｏｕｒｎａｌ ｏｆ Ｎｕｔｒｉｔｉｏｎａｌ Ｓｃｉｅｎｃｅ ａｎｄ Ｖｉｔａｍｉｎｏｌｏｇｙ 巻: 63 号: 5 ページ: 323-330
  • DOI: 10.3177/jnsv.63.323
  • NAID: 130006247541
  • ISSN: 0301-4800, 1881-7742
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 牛乳・糖質混合溶液の摂取が運動後のインスリン分泌に及ぼす影響 ―女子大学生を対象とした検討― (2017)
  • 著者名/発表者名: 丸山 まいみ, 寺田 新, 大家 千枝子, 岡村 信一, 木村 典代
  • 雑誌名: 日本スポーツ栄養研究誌 巻: 11 ページ: 79-85
  • NAID: 40021471024
  • 査読あり
• [雑誌論文] 運動後のホワイトチョコレートの摂取がマウスの摂食行動およびグリコーゲン回復に及ぼす影響 (2017)
  • 著者名/発表者名: 近藤 早希, 青山 敏明, 大関 正直, 深澤 歩, 寺田 新
  • 雑誌名: 日本スポーツ栄養研究誌 巻: 11 ページ: 34-40
  • NAID: 40021470945
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effects of rapid or slow body weight reduction on intramuscular protein degradation pathways during equivalent weight loss on rats. (2017)
  • 著者名/発表者名: Yudai Nonaka, Shogo Urashima, Makoto Inai, Shuhei Nishimura, Kazuhiko Higashida, Shin Terada
  • 雑誌名: Physiological Research 巻: 66 ページ: 823-831
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 運動後の糖質・牛乳混合物の摂取がマウス骨格筋および肝臓におけるグリコーゲン回復に及ぼす影響 (2017)
  • 著者名/発表者名: 稲井真、西村脩平、浦島章吾、野中雄大、木村典代、寺田新
  • 雑誌名: 日本スポーツ栄養研究誌 巻: 10 ページ: 38-47
  • NAID: 40021210792
  • 査読あり
• [雑誌論文] 糖質摂取のタイミングの違いが運動後の筋グリコーゲン回復率に及ぼす影響 (2017)
  • 著者名/発表者名: 稲井真、西村脩平、浦島章吾、野中雄大、木村典代、寺田新
  • 雑誌名: 日本スポーツ栄養研究誌 巻: 10 ページ: 48-57
  • NAID: 40021210809
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effects of Taurine Administration on Carbohydrate Metabolism in Skeletal Muscle during the Post-Exercise Phase (2016)
  • 著者名/発表者名: Yumiko Takahashi, Yuki Tamura, Yutaka Matsunaga, Yu Kitaoka, Shin Terada, Hideo Hatta
  • 雑誌名: Ｊｏｕｒｎａｌ ｏｆ Ｎｕｔｒｉｔｉｏｎａｌ Ｓｃｉｅｎｃｅ ａｎｄ Ｖｉｔａｍｉｎｏｌｏｇｙ 巻: 62 号: 4 ページ: 257-264
  • DOI: 10.3177/jnsv.62.257
  • NAID: 130005249058
  • ISSN: 0301-4800, 1881-7742
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] Lauric Acid Stimulates Ketone Body Production in the KT-5 Astrocyte Cell Line (2016)
  • 著者名/発表者名: Yudai Nonaka, Tetsuo Takagi, Makoto Inai, Shuhei Nishimura, Shogo Urashima, Kazumitsu Honda, Toshiaki Aoyama, Shin Terada
  • 雑誌名: Journal of Oleo Science 巻: 65 号: 8 ページ: 693-699
  • DOI: 10.5650/jos.ess16069
  • NAID: 130005253940
  • ISSN: 1345-8957, 1347-3352
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] 運動後の栄養補給法に関する最近の知見 (2016)
  • 著者名/発表者名: 寺田新、 稲井真
  • 雑誌名: 臨床スポーツ医学 巻: 33 ページ: 1144-1149
  • NAID: 130005120731
• [雑誌論文] 酪酸摂取がラット骨格筋における糖輸送体GLUT-4タンパク質の発現量に及ぼす影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 野中雄大、東田一彦、木村典代、寺田新
  • 雑誌名: 体力科学 巻: 65 号: 1 ページ: 169-176
  • DOI: 10.7600/jspfsm.65.169
  • NAID: 130005120687
  • ISSN: 0039-906X, 1881-4751
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 運動による抗糖尿病効果とエピジェネティクス (2016)
  • 著者名/発表者名: 寺田新、野中雄大、東田一彦
  • 雑誌名: 体育の科学 巻: 66 ページ: 36-43
• [雑誌論文] Dietary Intake of Medium- and Long-chain Triacylglycerols Prevents the Progression of Hyperglycemia in Diabetic ob/ob Mice (2015)
  • 著者名/発表者名: Shin Terada, Seiji Sekine, Toshiaki Aoyama
  • 雑誌名: Journal of Oleo Science 巻: 64 号: 6 ページ: 683-688
  • DOI: 10.5650/jos.ess14287
  • NAID: 130005072062
  • ISSN: 1345-8957, 1347-3352
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] トレーニングによる骨格筋の適応とその機序 (2015)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 雑誌名: FOOD STYLE 21 巻: 19 ページ: 41-43
• [学会発表] 脂質による代謝調節機能 －スポーツ栄養学の新たな可能性－ (2018)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 学会等名: 第22回日本体力医学会東海地方会
  • 招待講演
• [学会発表] Lipid nutrition : New insights into sports nutrition (2018)
  • 著者名/発表者名: Shin Terada
  • 学会等名: Annual Sports Science Meeting for Doctoral Students in Budapest
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] スポーツ栄養学の最近の話題 (2017)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 学会等名: 日本栄養改善学会関東・甲信越支部 市民公開講座
  • 招待講演
• [学会発表] 脂質によってパフォーマンスは向上するのか？ -効果的な脂質摂取法の開発に向けた萌芽研究- (2017)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 学会等名: 日本スポーツ栄養学会第4回大会
  • 招待講演
• [学会発表] Recent progress in nutritional strategies to promote post-exercise recovery and adaptation. (2017)
  • 著者名/発表者名: Shin Terada
  • 学会等名: Japan Table Tennis Association Sports Science and Medical Committee International Meeting 2017
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] スポーツ栄養学の最近の話題 (2017)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 学会等名: 第28回日本スプリント学会
  • 招待講演
• [学会発表] スポーツ栄養学の基礎研究における最近の話題 (2017)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 学会等名: スポーツ栄養ブラッシュアップセミナーin Kagoshima
  • 発表場所: 鹿屋体育大学（鹿児島県鹿屋市）
  • 招待講演
• [学会発表] スポーツ栄養学研究の今昔 (2016)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 学会等名: 第58回全日本病院学会
  • 発表場所: 熊本ホテルキャッスル（熊本県熊本市）
  • 年月日: 2016-10-08
  • 招待講演
• [学会発表] 分散型および連続型絶食が高脂肪食負荷ラットにおける糖代謝機能に及ぼす影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 野中雄大、浦島章吾、寺田新
  • 学会等名: 第71回日本体力医学会大会
  • 発表場所: 盛岡地域交流センター市民文化ホール（岩手県盛岡市）
  • 年月日: 2016-09-23
• [学会発表] 中鎖脂肪酸の摂取による 脂肪性肝疾患の予防効果 (2016)
  • 著者名/発表者名: 浦島章吾、野中雄大、寺田新
  • 学会等名: 第71回日本体力医学会大会
  • 発表場所: 盛岡地域交流センター市民文化ホール（岩手県盛岡市）
  • 年月日: 2016-09-23
• [学会発表] 脂質による代謝調節機能-スポーツ栄養・健康栄養における新たな可能性- (2016)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 学会等名: 第71回日本体力医学会大会
  • 発表場所: 盛岡地域交流センター市民文化ホール（岩手県盛岡市）
  • 年月日: 2016-09-23
  • 招待講演
• [学会発表] 中鎖脂肪酸によるアストロサイトにおけるケトン体産生の増強効果 (2016)
  • 著者名/発表者名: 野中雄大、高木哲雄、本多数充、青山敏明、寺田新
  • 学会等名: 日本油化学会第55回年会
  • 発表場所: 奈良女子大学（奈良県奈良市）
  • 年月日: 2016-09-07
• [学会発表] 糖質・牛乳混合物摂取による運動後のグリコーゲン回復促進効果 (2016)
  • 著者名/発表者名: 寺田新、稲井真、西村脩平、浦島章吾、野中雄大、木村典代
  • 学会等名: 日本スポーツ栄養学会第3回大会
  • 発表場所: 松山市総合コミュニティ―センター（愛媛県松山市）
  • 年月日: 2016-07-01
• [学会発表] 糖質と牛乳の同時摂取による運動後のインスリン分泌促進効果の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 丸山まいみ、寺田新、大家千枝子、岡村信一、木村典代
  • 学会等名: 日本スポーツ栄養学会第3回大会
  • 発表場所: 松山市総合コミュニティ―センター（愛媛県松山市）
  • 年月日: 2016-07-01
• [学会発表] 短期間の絶食による急速な減量が高脂肪食摂取によるインスリン抵抗性に及ぼす影響 (2016)
  • 著者名/発表者名: 野中雄大、浦島章吾、稲井真、西村脩平、寺田新
  • 学会等名: 第70回日本栄養・食糧学会大会
  • 発表場所: 武庫川女子大学（兵庫県西宮市）
  • 年月日: 2016-05-13
• [学会発表] 牛乳摂取によるインスリン分泌促進効果と血糖コントロール (2016)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 学会等名: 第93回日本生理学会
  • 発表場所: 札幌コンベンションセンター（北海道札幌市）
  • 年月日: 2016-03-22
  • 招待講演
• [学会発表] PPARδ 活性化剤が骨格筋における糖輸送体GLUT-4の発現量に及ぼす影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 野中雄大、東田一彦、寺田 新
  • 学会等名: 第70回日本体力医学会大会
  • 発表場所: 和歌山県民文化会館（和歌山県和歌山市）
  • 年月日: 2015-09-18
• [学会発表] ギプス固定によるラット骨格筋萎縮に対する中鎖脂肪酸油の抑制効果 (2015)
  • 著者名/発表者名: 西村脩平、野中雄大、稲井 真、浦島章吾、寺田 新
  • 学会等名: 第70回日本体力医学会大会
  • 発表場所: 和歌山県民文化会館（和歌山県和歌山市）
  • 年月日: 2015-09-18
• [学会発表] 運動後の栄養補給法に関する最近の知見 (2015)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 学会等名: 第70回日本体力医学会大会
  • 発表場所: 和歌山県民文化会館（和歌山県和歌山市）
  • 年月日: 2015-09-18
  • 招待講演
• [学会発表] 健康の維持・増進およびパフォーマンス向上のための効果的な減量法とは？ (2015)
  • 著者名/発表者名: 寺田新
  • 学会等名: 第7回分子骨格筋代謝研究会
  • 発表場所: 京都大学吉田南キャンパス（京都府京都市）
  • 年月日: 2015-08-29
  • 招待講演
• [学会発表] 減量速度の違いが骨格筋重量に及ぼす影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 野中雄大、浦島章吾、稲井 真、西村脩平、寺田 新
  • 学会等名: 第2回日本スポーツ栄養学会大会
  • 発表場所: 立命館大学びわこ・くさつキャンパス（滋賀県草津市）
  • 年月日: 2015-07-04
• [学会発表] 糖・脂質混合物の摂取が運動後の筋グリコーゲン回復に及ぼす影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 浦島章吾、野中雄大、稲井 真、西村脩平、寺田 新
  • 学会等名: 第2回日本スポーツ栄養学会大会
  • 発表場所: 立命館大学びわこ・くさつキャンパス（滋賀県草津市）
  • 年月日: 2015-07-04
• [学会発表] Differential effects of rapid or slow body weight loss on muscle weight and protein degradation pathways in rat skeletal muscle (2015)
  • 著者名/発表者名: Yudai NONAKA, Shin TERADA
  • 学会等名: The 12th International Society of Sports Nutrition Annual Conference
  • 発表場所: オースチン（アメリカ）
  • 年月日: 2015-06-11
  • 国際学会
• [学会発表] Effects of dietary intake of butyrate on GLUT-4 content in rat skeletal muscle (2015)
  • 著者名/発表者名: Yudai NONAKA, Kazuhiko HIGASHIDA, Michiyo KIMURA, Shin TERADA
  • 学会等名: The 12th Asian Congress of Nutrition (ACN 2015)
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県横浜市）
  • 年月日: 2015-05-14
  • 国際学会
• [図書] スポーツ栄養学 (2017)
  • 著者名/発表者名: 寺田 新
  • 総ページ数: 256
  • 出版者: 東京大学出版会
  • ISBN: 4130527061
• [備考] 寺田研究室
  • URL: https://sites.google.com/site/shinteradalab/
• [備考] 寺田研究室fecebookページ
  • URL: https://www.facebook.com/Shin.Terada.Lab
• [備考] 東京大学 身体運動科学 寺田研究室HP
  • URL: https://sites.google.com/site/shinteradalab/