研究課題/領域番号 |
15K01718
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
島ノ江 千里 佐賀大学, 医学部, 特任准教授 (10734064)
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研究分担者 |
松本 明子 佐賀大学, 医学部, 講師 (10330979)
田中 恵太郎 佐賀大学, 医学部, 教授 (50217022)
西田 裕一郎 佐賀大学, 医学部, 講師 (50530185)
原 めぐみ 佐賀大学, 医学部, 准教授 (90336115)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2015年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 自覚ストレス / C-reactive protein / 8-ヒドロキシデオキシグアノシン / 炎症 / 酸化ストレス / ストレス対処行動 / コホート研究 / 抑うつ / バイオマーカー / DNA 酸化損傷 / 社会的支援 / 高感度CRP / 炎症サイトカイン増幅因子 / LCMS/MS / 心理社会的ストレス / 大規模コホート研究 / 質量分析計(LC-MS/MS) / 尿中バイオマーカー / 睡眠 / 慢性炎症 / LCMSMS |
研究成果の概要 |
12000名の一般住民を対象に、自覚ストレスと関連するバイオマーカーを検討した。横断研究で見つけた自覚ストレスと炎症マーカー(C-reactive protein)の予期しない負の関連は5年後の縦断的な解析でも支持されたが、ストレス対処行動などのストレス防御因子の縮小により、この関連は変化していた。一方、自覚ストレスが高いと遺伝子が損傷される過程で生成される8-ヒドロキシデオキシグアノシンの尿中濃度は高く、精神ストレスが酸化ストレスを介して疾患と関連する仮説は支持された。したがって、心理ストレスが炎症を悪化させ疾患にリンクするという仮説には一部矛盾があり、さらに詳細な検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、精神ストレスと疾患が関連するメカニズムに、酸化ストレスによる遺伝子損傷が関与している可能性を見つけた。一方、自覚ストレスが炎症を悪化させ疾患に関与するという従来の考え方に一部矛盾がある可能性も示されたことから、心理ストレスを感じる事は、必ずしも生体への悪影響ばかりではなく、ストレス対処行動や社会的支援の欠落などにより、ストレスと炎症の関連が異なっているのかもしれない。大規模な一般住民において、これらのストレス防御因子が疾患を予防する可能性をバイオマーカーにより示した本成果は、精神的不健康による疾患予測マーカーの探索に活用され、生活習慣病の予防に寄与することが期待される。
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