臓器結合型アディポネクチンによる心疾患抑制機構と治療的効果に関する研究

• 研究課題/領域番号: 15K01734
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 応用健康科学
• 研究機関: 近畿大学
• 研究代表者: 井上 敬夫 近畿大学, 医学部, 助教 (00441006)
• 研究分担者: 竹森 久美子 近畿大学, 農学部, 准教授 (00288888)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円); 2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円); 2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: 臓器結合型アディポネクチン / 心肥大 / 高血圧 / 心筋結合型アディポネクチン / 血清アディポネクチン / T-cadherin / 心筋細胞肥大 / 心筋線維化 / 心疾患

研究成果の概要

これまでのアディポネクチン研究では、主に血中アディポネクチンと疾患との関連に関する研究がなされてきた。抗生活習慣病ホルモンであるアディポネクチンは疾患との間に負の相関性があることが報告されている。我々は新規のアディポネクチンとして臓器結合型の存在を明らかにしており、心筋結合型アディポネクチンと高血圧及び心肥大との関連性を検討した。その結果、血中アディポネクチンではなく、心筋結合型アディポネクチンに心肥大との負の相関性が強く示されたが、血圧との関連性はみられなかった。心筋における遺伝子発現解析から、心筋結合型アディポネクチンを介して高血圧や心肥大にに関連していると考えられる遺伝子が見出された。

研究成果

• [雑誌論文] Heart-bound adiponectin, not serum adiponectin, inversely correlates with cardiac hypertrophy in stroke-prone spontaneously hypertensive rats (2017)
  • 著者名/発表者名: Inoue Takao、Takemori Kumiko、Mizuguchi Nobuyuki、Kimura Masatomo、Chikugo Takaaki、Hagiyama Man、Yoneshige Azusa、Mori Tatsufumi、Maenishi Osamu、Kometani Takashi、Itoh Tatsuki、Satou Takao、Ito Akihiko
  • 雑誌名: Experimental Physiology 巻: 102 号: 11 ページ: 1435-1447
  • DOI: 10.1113/ep086407
  • 査読あり
• [雑誌論文] Modest static pressure suppresses columnar epithelial cell growth in association with cell shape and cytoskeletal modifications. (2017)
  • 著者名/発表者名: 3.Hagiyama M, Yabuta N, Okuzaki D, Inoue T, Takashima Y, Kimura R, Ri A, Ito A.
  • 雑誌名: Front Physiol 巻: 8 ページ: 997-997
  • DOI: 10.3389/fphys.2017.00997
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Manifestation of osteoblastic phenotypes in the sarcomatous component of epithelial carcinoma and sarcomatoid carcinoma (2017)
  • 著者名/発表者名: Takashima Yasutoshi、Murakami Teppei、Inoue Takao、Hagiyama Man、Yoneshige Azusa、Nishimura Syunji、Akagi Masao、Ito Akihiko
  • 雑誌名: Tumor Biology 巻: 39 号: 6 ページ: 1-8
  • DOI: 10.1177/1010428317704365
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Modest static pressure can cause enteric nerve degeneration through ectodomain shedding of cell adhesion molecule 1. (2016)
  • 著者名/発表者名: Yoneshige A, Hagiyama M, Inoue T, Tanaka T, Ri A, Ito A
  • 雑誌名: Mol Neurobiol 巻: - 号: 8 ページ: 1-1
  • DOI: 10.1007/s12035-016-0166-y
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] Increased ectodomain shedding of cell adhesion molecule 1 as a cause of type II alveolar epithelial cell apoptosis in patients with idiopathic interstitial pneumonia. (2015)
  • 著者名/発表者名: 2.Yoneshige, A., Hagiyama, M., Inoue, T., Mimae, T., Kato, T., Okada, M., Enoki, E., Ito, A.
  • 雑誌名: Respir. Res. 巻: 16 号: 1 ページ: 90-90
  • DOI: 10.1186/s12931-015-0255-x
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] The intracellular domain of cell adhesion molecule 1 is present in emphysematous lungs and induces lung epithelial cell apoptosis. (2015)
  • 著者名/発表者名: 1.Hagiyama, M., Yoneshige, A., Inoue, T., Sato, Y., Mimae, T., Okada, M., Ito, A.
  • 雑誌名: J. Biomed. Sci 巻: 22 号: 1 ページ: 67-67
  • DOI: 10.1186/s12929-015-0173-8
  • 査読あり / オープンアクセス
• [学会発表] 脳卒中ラットSHRSPにおいて発育低下がみられる骨格筋の遺伝子発現解析 (2018)
  • 著者名/発表者名: 井上敬夫、萩山満、水口信行、木村竜一朗、前西修、筑後孝章、木村雅友、伊藤龍生、佐藤隆夫、伊藤彰彦
  • 学会等名: 日本農芸化学会
• [学会発表] 心筋結合型アディポネクチンは血圧ではなく、心肥大と相関する (2017)
  • 著者名/発表者名: 井上敬夫、竹森久美子、水口信行、木村雅友、筑後孝章、萩山満、米重あづさ、森樹史、前西修、米谷俊、伊藤龍生、佐藤隆夫、伊藤彰彦
  • 学会等名: 日本農芸学会 2017年度大会
  • 発表場所: 京都女子大学(京都市)
  • 年月日: 2017-03-17
• [学会発表] 鍼治療としてのフェムト秒レーザー照射 (2017)
  • 著者名/発表者名: 大田美香、細川陽一郎、波多野直哉、菅野亜紀、井上敬夫、鈴木高史、伊藤彰彦、高岡 裕
  • 学会等名: 生命科学系学会
• [学会発表] アディポネクチン高分子多量体の心筋結合量は心筋細胞肥大と負の相関関係にある (2017)
  • 著者名/発表者名: 井上敬夫、竹森久美子、水口信行、木村雅友、筑後孝章、萩山満、米重あづさ、森樹史、前西修、米谷俊、伊藤龍生、佐藤隆夫、伊藤彰彦
  • 学会等名: 日本栄養・食糧学会大会
• [学会発表] 心筋結合型アディポネクチンは血圧ではなく、心肥大と相関する (2017)
  • 著者名/発表者名: 井上敬夫、竹森久美子、水口信行、木村雅友、筑後孝章、萩山満、米重あづさ、森樹史、前西修、米谷俊、伊藤龍生、佐藤隆夫、伊藤彰彦
  • 学会等名: 日本農芸学会
• [学会発表] Heart-bound adiponectin, not serum adiponectin, correlates with cardiac hypertrophy in stroke-prone spontaneously hypertensive rats. (2016)
  • 著者名/発表者名: Inoue, T., Takemori, K., Mizuguchi, N., Kimura, M., Chikugo, T., Hagiyama, M., Yoneshige, A. Mori, T., Kometani, T., Itoh, T., Satou, T., and Ito, A.
  • 学会等名: The 26th Scientific Meeting of the International Society of Hypertension.
  • 発表場所: Seoul, Korea
  • 年月日: 2016-09-24
  • 国際学会
• [学会発表] 悪性上皮性腫瘍内の肉腫様成分における骨芽細胞分化マーカーの発現 (2016)
  • 著者名/発表者名: 米重あづさ、村上哲平、井上敬夫、西村俊司、伊藤彰彦
  • 学会等名: 第105回 日本病理学会
  • 発表場所: 仙台国際センター(仙台市)
  • 年月日: 2016-05-12
• [学会発表] 接着分子cell adhesion molecule 1の細胞内断片による肺胞上皮アポトーシス誘導：肺気腫発症への関与 (2016)
  • 著者名/発表者名: 萩山 満、米重あづさ、井上敬夫、伊藤彰彦
  • 学会等名: 第105回 日本病理学会
  • 発表場所: 仙台国際センター(仙台市)
  • 年月日: 2016-05-12
• [学会発表] 特発性間質性肺炎における肺上皮接着分子CADM1の発現異常 (2015)
  • 著者名/発表者名: 米重あづさ、井上敬夫、萩山満、伊藤彰彦
  • 学会等名: 第104回 日本病理学会総会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)
  • 年月日: 2015-05-02
• [学会発表] アクチン結合性アダプター蛋白a-parvinは偽足突起に局在し、小葉乳癌のリンパ節転移に関与する (2015)
  • 著者名/発表者名: 萩山満、井上敬夫、米重あづさ、伊藤彰彦
  • 学会等名: 第104回 日本病理学会総会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)
  • 年月日: 2015-05-01
• [学会発表] 2型糖尿病患者の膵島における接着分子CADM1は細胞外ドメインの切断が亢進している (2015)
  • 著者名/発表者名: 1.井上敬夫、萩山満、米重あづさ、榎木英介、前西修、筑後孝章、木村雅友、佐藤隆夫、伊藤彰彦
  • 学会等名: 第104回 日本病理学会総会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)
  • 年月日: 2015-04-30
• [備考]
  • URL: http://www.med.kindai.ac.jp/patho/