研究課題/領域番号 |
15K01745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
子ども学(子ども環境学)
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
川端 美穂 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (00399221)
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研究分担者 |
木村 彰子 札幌国際大学, 人文学部, 准教授 (70713139)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 幼児教育・保育実践 / 他者とのつながり / 共同体 / 情動的共鳴 / 間身体性 / 間主観的知性 / 参加の構え / 対人的安全感 / 保育実践 / 間主観性 / 相互主体性 / 文化的実践への参加 / 自他の可能性認知 / 関係の網の目 / 二者関係 / 自己の可能性の認知 / フィールド観察 / インタビュー / 保育カンファレンス / 学会報告 / 事例検討会 |
研究成果の概要 |
本研究は、「他者とつながる」経験を支える幼児教育・保育実践のあり方を明らかにし、その効果を就学後の間主観的知性との関わりで検討することを目的とした。集団保育施設及び小学校での観察から、保育者による支えと仲間との関係性の蓄積があり、文脈・状況を共有する幼児期の集団は、情動的共鳴が起こりやすいこと、幼児は共同体内の重層的なネットワークのやりとりを通じて、仲間の態度や反応の意味を感じとるように方向づけられていることがみえてきた。さらに、共にある活動のなかで ”わたしたち、みんなの”情動経験を共有している子どもは、対人的な安全感を持ち、就学後に他者と協働することに肯定的な構えを持つことも示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
幼児が「他者とつながる」こと、つまり他者と「通じ合う」感じを持つことについては、これまで他者視点取得やソーシャルスキルといった対人関係能力に関わる個人要因、あるいは孤立を生み出しやすい環境要因から論じられてきたが、近年、関係論的な分析の重要性が指摘されている。本研究では、「他者とつながる」経験を、相手とともに創り出しているプロセスと捉えて、その過程で重要となる要因を質的に分析した。幼児期から児童期をまたぐ観察事例によって、「他者とつながる」力を育成する保育実践の実際を可視化し、「他者とつながる」経験が就学後の集団活動場面の参加過程にどのようにつながるのかについて具体的なデータを示した。
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