研究成果の概要 |
富山県内の幼保連携型認定Aこども園の園庭での遊びの質を5領域の内容から捉えた結果,領域「人間関係」に関わる内容が約38%と最多で,領域「環境」が約20%と続いた。また,全国115園の認定こども園のアンケートでは,人間関係,環境の領域に関わる内容が他の領域に比して多く,各々約32%であった。これらAこども園と全国のアンケートでは,いずれも,領域「人間関係」の内容(8)「友達と楽しく活動する中で,共通の目的を見いだし,工夫したり,協力したりなどする」が最多で, 内容(8)の半数が水の遊びと対応したことから,幼児の遊びの質を保障する園庭環境について部分的にではあるが関連性が推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
園庭での遊びの様子を5領域の内容と対比することで,園庭で経験できる内容と園庭環境との関係が部分的に明らかになったことから,幼児に経験させたい内容に応じた園庭環境を整えていける意義がある。なお,5領域とその内容は保育教諭と研究者の共通概念であるため,研究者の分析結果を実際の保育現場で活用することができる。さらに分析が進めば,遊びの質を保障する園庭環境を園毎に考えていける素地ができる。その結果,社会全体として幼児に質の高い教育・保育を提供していける可能性がある。
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