研究課題/領域番号 |
15K01811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物分子化学
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研究機関 | 公益財団法人微生物化学研究会 |
研究代表者 |
百瀬 功 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所 沼津支所, 主席研究員 (10270547)
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研究協力者 |
増田 徹
飯島 正富
大庭 俊一
山崎 洋子
立田 大輔
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | がん / 代謝 / 微生物 / 二次代謝産物 / グルタチオン / 栄養欠乏 / ペニシリン酸 / パピラシリン酸 / がん微小環境 / 低栄養 / レドックス制御 / 天然物化合物 |
研究成果の概要 |
本研究は固形腫瘍の内部に見られるがんに特異的な低栄養環境において、がん治療の標的となる代謝機構の阻害剤を開発し、それを抗腫瘍薬として応用することを目的とする。申請者らはカビの生産するPenicillic acidおよびPapyracillic acidがヒト膵がん細胞に対して低栄養選択的な細胞増殖抑制効果を示すことを明らかにした。本化合物は細胞内のグルタチオンを低下させ、活性酸素種の上昇を介して細胞増殖を抑制した。また低栄養環境ではグルタチオンが低いことから、Penicillic acidおよびPapyracillic acidは強い細胞増殖抑制効果を示すことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、申請者らは固形腫瘍内部のような低栄養環境でカビの二次代謝産物がグルタチオンを減少させることにより細胞増殖を抑制することを発見した。レドックス制御システムの1つであるグルタチオンを低分子化合物でコントロールして抗がん剤として応用しようという研究は、大変にユニークな新たな試みとして学術的意義がある。 新しい抗がん剤としてがん免疫治療薬やキナーゼ阻害剤が盛んに開発されているが、既存薬剤とは作用機序の異なる薬剤の開発が望まれており、本研究はそのようなニーズを満たすことができる研究であり、社会的な意義がある。
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