研究課題/領域番号 |
15K01875
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東洋大学 (2018) 京都大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
中村 香子 東洋大学, 国際学部, 准教授 (60467420)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 女性のライフコース / 一夫多妻 / 強制結婚 / 家父長制 / 年令体系 / 長老制社会 / 成人儀礼 / 牧畜社会 / 女性の開発 / ライフコース / 成女儀礼 / 代替儀礼 / 「伝統」のポリティクス |
研究成果の概要 |
本研究は、アフリカにおけるFC・FGM/C(女子割礼・女性性器切除)の現状とその廃絶運動に対する当該社会の反応を包括的に理解することを目的として実施した。現地調査の結果、近年、FC・FGM/Cをめぐっては、単にこれを行う/行わない、という選択肢だけでなく、行い方、施術方法に3つの選択肢がうまれていることが明らかになった。スタイルの選択において女性たちは、自身の教育レベルや居住地域を考慮しており、みずからのアイデンティティを表現するものとして施術方法を位置づけており、新しい切除方法の主体的な選択には、伝統的なやりかたと、新しいやりかたの双方に価値を見いだしていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コミュニティにおける廃絶運動は主として開発プロジェクトによる教育プログラムをとおして行われているが、そもそも当事者である人々はこうしたことを運動推進者よりずっと身近な問題として理解し、それらを承知した上でこの習慣を長年継続している。教育プログラムは、個別社会の文脈下での意味の多様性や、現場で起きていることの多様性に対応できていないという問題を抱えており、そのために多くのコミュニティでFC・FGM/Cの隠蔽化が進行している。本研究の成果は、FC・FGM/Cの問題を個別社会の文脈から捉えなおし、廃絶運動を個別社会の主体性を重視したものへと変革する方途を拓くことに貢献できる。
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